競合ひしめく商圏で、どのように他社と差別化すればよいのか?また、自社の強みは何か?など、先行きが不透明な時代において、自社の特徴を自信を持って言える工務店は少ないのではないでしょうか?
特に年間10棟未満の、約30000企業ある小さな工務店にとって、他社には負けない強みを打ち出していくことが、今後の住宅業界や商圏の中で生き残る道となります。
そこで今回、自社の商品力を高めて、他社に負けない地域No.1の工務店になるためのロードマップについて解説したいと思います。
目次
近年は物価上昇、環境配慮など、住宅業界の大転換点に差し掛かっていると言えるでしょう。
更にはSNS等で情報収集を行うことで、住宅を買おうとしている方が利用者の声としての一次情報に容易にアクセスできるようになってきています。
そのような時代背景の中でも、営業戦略を更新できていない工務店が多いのが事実ではないでしょうか。
今の時代において本当に選ばれる商品力とは何か、その詳細に迫っていきます。
国内外情勢による建設原価高騰により、住宅メーカーの低価格競争にも限界がきています。
一方で、クライアント側は住宅に対し、安価である以上に、付加価値を重視する動きを見せています。
必要性能は押さえつつ無駄を省き、プランニング等のコストに反映しない部分で細やかに計画することで、工務店ならではの強みを生かすことができるでしよう。
今家を建てたい方は、実際どのような付加価値を求めているのでしょうか。
デザイナー建築家がもてはやされた80-90年代と異なり、ミレニアル世代以降は着実に住み手の「個性」を肯定する時代へ向かっていると言えます。
コモディティ化しない住宅が求められる中、なりたい自分やライフスタイルを実現する住宅商品を提供できるかが分かれ目です。
ZEH等に象徴されるように、住宅に対する省エネ目標の引き上げは今後住宅供給の前提条件となっていきます。
それに合わせ、環境性能に優れた住宅に対しては、きちんと長期的資産価値を認めようとする傾向にあります。
消費財から耐久財へと、長く価値の損なわれない住宅作りが今後選ばれていくキーワードとなっていくでしょう。
住宅情報の収集が容易となることでクライアントのハードルは上がる一方、着工件数は減少傾向であることから、人気の工務店とそれ以外の更なる二極化が進むと想定されます。
同業者と賢く差別化をしない限り、契約数は増えても安定利益を確保することは困難です。
今あるリソースを効率よく投資するために、下記のようなポイントに絞った選択と集中を行いましょう。
WEB経営が隆盛の現代では、商圏に留まらない広く一般に向けた発信力が重要です。
今やWEBコンテンツは工務店の商品の一つと言っても過言ではありません。
特に地域工務店では、いかに魅力的なコンテンツを発信するかでシェアが集中化する傾向にあります。
幸いにして、広範囲への折り込みチラシや訪問営業に比べWEB構築は圧倒的にイニシャルコストを低く抑えられるため、小規模工務店にも大変おすすめの方策のひとつです。
「こんな人生にしたい」「こんな人になりたい」といったライフスタイルのありように重点が置かれる今の時代。
ライフスタイルとデザインは表裏一体であり、理想の生活を喚起する住宅か否かをクライアントは直感的に判断しています。
今の時代選ばれている住宅と、それにより実現された生活スタイルの関係をよく観察し、参考とすることで、商品力と提案力を高めていきましょう。
大前提として、クライアントは住宅性能に対してもある程度知識があるものとして考える必要があるでしょう。
特に光熱費に直結する高断熱、南海トラフなどの来たる災害見据えた耐震性は、工務店比較の際必ずチェックされるポイントです。
選ぶ側の視点に立ち、どんな性能がクライアントに刺さるかを考慮したマーケティングを行なってください。
利益を改善するための経営方針が、工務店の品質や商品力を損なってしまうケースもあります。
注力すべきポイントは会社により異なりますが、ここでは多くの工務店に共通的な注意して避けるべきポイントをご紹介します。
住宅の販売価格を低減し、ローコスト戦略で戦うことは、少なくとも物価上昇時代には避けるべき戦略の一つです。
特に、大手ハウスメーカーは材料を大ロット発注により価格を据え置いている場合が多く、同じ土俵で戦おうとするとひたすら仕様を下げることとなり、結果として商品力を低下させてしまいます。
あくまでクライアント個別の柔軟なニーズ対応ができる工務店のメリットを活かすことで、結果として販売価格以上の付加価値を高めることに注力するとよいでしょう。
販売する住宅に搭載する設備を検討する場合、費用に対する販促効果をよく考慮してスペック設定を行うことが重要です。
施主の求めにない高価な材料や設備計画を行い、価格が上がるだけで成約率に影響せず、割高な印象を与えているケースは意外と多いです。
設備スペックにより客単価を上げる場合は、必ず状況とニーズに合った提案とするようにしてください。
デザイナーズ住宅はいまだに人気があるものの、表現としてよりミニマルでニュートラルなデザインが選ばれる傾向にあります。
差別化を図るあまり、工務店のデザインスタイルを押し出すと、住宅の理想をもって来訪するクライアントにとっては敬遠される恐れがあります。
住み手の余白を意識しながらデザインし、むしろ実現可能な住みこなし方の幅をアピールすることをおすすめします。
結論としては、変わりゆく時代の価値観を読み解く力と、常にキャッチアップし続ける行動が商品力の維持向上につながるといえます。
クライアントの立場に立ち、数ある会社の中で理想を実現してくれる工務店か否か審査していると考えれば、自ずと効果的な対応策は見えてくるでしょう。
建設業界にとって時代の転換期である今、本当に選ばれる商品力を磨くために、営業戦略を更新してみてはいかがでしょうか。
商品力を高めることで、商圏内の認知度が高まり、競合に勝てる武器となります。詳しくは以下の資料を無料ダウロードして、是非御社の業務改善にお役立てください。
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