BIMを活用するメリットとは?CADとの違いやおすすめソフトも解説

建築業界で注目されているBIM(Building Information Modeling)ですが、具体的な違いや導入効果が分からず悩んでいる人も多いのではないでしょうか?

従来のCADと比較して、BIMは3Dモデルを活用しながら設計・施工・管理までを一元化できるため、業務の効率化やコスト削減につながるのが特徴です。

本記事では、BIMを活用するメリットやCADとの違い、おすすめのBIMソフトを詳しく解説します。これからBIM導入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください!

この記事でわかること
・BIMを活用するメリット
・BIMを活用できる場面
・BIMで活用できるソフト

目次

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BIMとは?

BIM(Building Information Modeling)とは、建物の設計や施工、管理に必要な情報を3Dモデルで一元管理するデジタル技術です。CADによる2D図面では形状しか表現できませんが、BIMは部材の材質や寸法、コスト、工期などの情報も紐づけられるのが強みとなります。

設計変更を行った際には、関連する図面や積算データが自動的に更新されるため、修正作業や手戻りが大幅に削減できるのが強みです。建設業界全体でのDXを推進する重要な手段として注目されています。

BIMについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。

BIMを活用するメリット

BIMを活用するメリットは以下の通りです。

直接コストの削減

BIMの利点の一つが、設計段階から建材や設備の数量を正確に算出できることです。従来の2D図面では設計者が図面を見ながらおおまかな数量を計算しますが、人為的な誤差や余剰が発生しやすいという問題がありました。

一方、BIMでは3Dモデル内に部材のサイズや数量が明確に管理されているため、誤発注や在庫過多といった無駄を最小限に抑えられます。また、設計変更があった場合でも、モデルを更新するだけでコスト試算が即座に行えるため、予算オーバーを未然に防止できるでしょう。

さらに、全体の建築プロセスを俯瞰しながら最適化できるので、無駄な動線や重複する作業を削減し、労務費や材料費を削減する効果も期待できます。

間接コストの削減

直接コストだけではなく、BIMは間接コストの削減にも効果を発揮します。設計・施工・維持管理にかかわる情報を一元化することで、管理業務の効率が大幅に向上し、担当者同士の情報共有がスムーズに行えます。特に図面の作成や修正が繰り返される現場では、BIMモデルを更新するだけで関連書類が自動的に連動するため、人的リソースをより生産的な業務に振り向けられます。

さらに、デジタルデータを用いたオンラインでの打ち合わせが増えれば、移動時間や現場確認の回数を減らすことができ、プロジェクト全体にかかるコストや時間の削減に直結します。施工時のミスを防ぐことで手戻りも少なくなり、最終的にはプロジェクト全体の効率アップと費用圧縮を実現できるでしょう。

サービス品質の向上

BIMの魅力は、コスト管理だけにとどまりません。リアルタイムでのビジュアル化機能を活かすことで、施主や関係者とのコミュニケーションが格段にスムーズになります。完成後の建物イメージを3Dモデルとして詳細に把握できるため、設計意図を正確に伝えられ、期待とのギャップを最小限に抑えやすくなります。

加えて、BIMモデルを活用したプレゼンテーションは視覚的にわかりやすいため、提案時の説得力が高まり、受注率のアップが見込めます。さらに、建物完成後の維持管理やリノベーション計画においても、BIMデータが有効に機能します。設備情報や構造データがひと目でわかるので、将来的な修繕や改築の際にも正確な判断ができるようになり、サービス品質の向上につながるでしょう。

ヒューマンエラーの抑制

設計データと積算情報が密接に連携しているBIM環境では、手作業による誤入力やデータの重複といったミスが起きにくくなります。2Dの図面を基に別途積算する場合は、図面上の変更箇所を見落としてしまったり、担当者間で情報が行き違ったりする可能性が高くなりますが、BIMでは一元管理されたモデルを参照するため、そのような問題が発生しにくいのが強みです。

また、施工手順を3Dモデルで可視化できるため、現場作業者が理解を深めやすく、施工ミスの削減にも効果があります。異なる工種が交錯する現場では、各担当がBIMモデルを共有することで認識のズレを防ぎ、トラブルや手戻りの確率を大幅に低減できるでしょう。

修正工数の削減

BIMモデルに最新の情報を反映させておけば、2D図面や積算データが自動で連動して更新されます。従来のように複数の図面を逐一修正していく手間や、異なる担当者同士での連絡ミスによる二重修正が減るため、作業工数を大幅にカットできます。特に設計段階では多くの修正が発生しやすいため、BIMのもたらす効率化は非常に大きいです。

また、過去のプロジェクトデータを蓄積しておけば、類似案件においては設計や積算をスピーディーに再利用できる点もメリットといえます。さらにクラウド環境と組み合わせることで、設計事務所や施工会社、設備業者など複数の関係者が常に同じ最新データを参照できるため、誤った情報をもとにした作業を防ぐことが可能です。

結果として、後工程での大幅な修正が発生しにくくなり、工期短縮に好影響をもたらすでしょう。

BIMを活用できる3つの場面

BIMを活用できる3つの場面として、主に以下が挙げられます。

積算

まず、積算の場面ではBIMが非常に有効です。3Dモデルから自動的に数量や寸法を読み取ることにより、これまで手作業で行っていた計算の手間を大幅に削減できます。また、設計変更が発生しても、変更箇所を更新するだけでリアルタイムにコストの見積もりを算出可能です。

また、異なる工種間のデータを一括管理できるため、トータルのコストを簡単に俯瞰できるというメリットもあります。施工段階でもBIMモデルを参照することで、必要な材料の発注タイミングや在庫状況の把握が容易になり、資材ロスや納期遅延を最小限に抑えられるでしょう。

構造計算

BIMを利用し、建物の構造要素を正確にモデリングしておくことで、各部材が受ける応力や荷重を事前にシミュレーションしやすくなります。CADの時代には、図面をもとに別ソフトで構造計算を行う際にデータ変換ミスなどが発生しがちでしたが、BIMなら同じ3Dモデルを基に検討を進められるため、ミスや矛盾を大幅に減らせます。

構造設計者や設備担当者、建築家など、異なる専門領域の人々が一つのモデルを共有できる点も、設計の手戻りやトラブル防止に大きく貢献します。

シミュレーション

BIMモデルの情報量を活かせば、建物の陽当たりや風通し、エネルギー消費量などを建築前に予測することが可能です。たとえば、窓の位置やサイズを変えることで室内環境がどう変わるかを検討したり、避難経路や防災対策の計画を立てたりといった用途にもBIMのシミュレーション機能が役立ちます。

また、施工プロセスの段取りを3D上で可視化すれば、工程の重複や無駄を排除し、工期の短縮やコスト削減につなげられます。さらに、VRやARと組み合わせてBIMデータを利用すれば、施主や関係者が完成後の空間をよりリアルに体験できるため、設計内容への理解度を高める効果も期待できるでしょう。

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BIMの活用におすすめなソフト3選

ここでは、それぞれ代表的なソフトをピックアップしてご紹介します。

Archicad

引用:Archicad

Archicadは、高度なBIMモデリング機能を備えており、複雑な形状やディテールに至るまでスムーズに設計できる点が強みです。2Dと3Dモデルが常に連動しているため、設計変更があった場合でもすぐに全体へ反映され、余計な修正作業を減らせます。ユーザーインターフェースが直感的で分かりやすく、初めてBIMに取り組む人でも比較的導入しやすいといわれています。

さらに、建築物の外観や内観をリアルに表現できるレンダリング機能も充実しているため、プレゼンテーションや施主への提案時に大いに役立つでしょう。また、buildingSMARTが推進するopenBIMにも対応しており、他のBIMソフトとの互換性が高いこともメリットです。

GlOOBE

引用:GlOOBE

GlOOBEは、日本の建築基準法や設計手法に特化したBIMソフトとして知られています。法規チェック機能や確認申請図面の作成支援など、日本独自のルールを踏まえた機能が豊富に搭載されています。海外製のソフトを使う際に発生しがちな法規対応の不便さが少なく、導入初期から比較的スムーズに運用できる点が大きな強みです。

ラフ段階から細部の設計に至るまで、プロジェクトの進捗に合わせた柔軟なモデリングが可能で、さらに最新のレンダリングエンジンを搭載しているため、高品質な3DCGを素早く作成できます。建築事務所や工務店だけでなく、リフォーム業者やハウスメーカーなど幅広いユーザー層に適したソフトといえるでしょう。

Revit

引用:Revit

Revitは設計から施工、維持管理にいたるまで建物のライフサイクル全体をカバーするBIMプラットフォームとして人気があります。建築要素同士の関係性を維持しながらモデルを構築できるので、仮に部材を配置し直した場合でも関連するすべての部品が自動で連動して更新されます。

さらに、建築、構造、設備の専門分野ごとに用意されたツールセットが一体化されているため、複数の分野にまたがる大規模プロジェクトでも統合的に扱えるのが強みです。部材情報にコストや施工時期などを付加できるので、プロジェクト管理の視点から見ても有用です。他ソフトとの互換性やプラグインの豊富さも評価が高く、世界的に幅広く導入されています。

以下の記事も参考になるので、ぜひチェックしてみてください。

まとめ|BIM活用はMake Houseにお任せください!

BIMを導入することで建物の設計から積算、施工管理、そして施主への提案に至るまで、さまざまな業務プロセスが効率化されます。結果的にコスト削減や工期短縮だけでなく、品質向上にも大きく貢献するでしょう。

これからBIMを活用したいと考えているのであれば、以下のリンクからダウンロードできる資料を参考にしてみてください。よりBIMについて本格的に学べる内容となっているので、ぜひチェックしてみてください。

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