「構造計算をプロに頼るとコストがかかる」
「自分で構造計算を簡単にできないだろうか?」
住宅や施設の設計に必要な構造計算。
プロに頼ると高額な費用がかかりますよね。
本記事では、構造計算を自分で行いたいなら知っておくべき3種類のルートとして以下を説明しています。
- 許容応力度計算
- 許容応力度等計算
- 保有水平耐力計算
これらを学んだほとんどの人は、「難しいから構造計算ではなく性能表示制度でいいのではないか?」と考えます。
しかし性能表示制度ではなく、構造計算を行うから得られるメリットがあります。
構造計算を自分で行いたいと悩んでいるあなたは、ぜひ最後までお読みください。
この記事でわかること
- 構造安全性を確認・計算する3つの方法
- 構造計算のルート
- 自分で構造計算を行うメリット・デメリット
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構造安全性を確認・計算する3つの方法
構造安全性を確認するには、以下の3つの方法があります。
- 仕様規定
- 性能表示制度
- 構造計算
構造計算はこの3つの中で、安全確認に最も優れた方法と言えます。
方法①:仕様規定
仕様規定とは、木造住宅の構造安全性を確認する1つの方法です。
構造計算を必要としない場合でも、守らなければならない最低限の規定と言えます。
仕様規定では簡易計算として3つの簡易計算が必要です。
- 壁量計算
- 壁の配置
- N値計算法
最低限の規定ではありますが、3つの簡易計算以外は仕様が決められているのみです。
クライアントによっては仕様規定では心許なさを感じる人も多く、性能表示制度や構造計算が必要になります。
方法②:性能表示制度(耐震等級設計)
性能表示制度は、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(品確法)に基づいて運用されている制度です。
出典:国土交通省住宅局住宅生産課|新築住宅の住宅性能表示制度ガイド
耐震等級を計算する1つの方法であり、住宅の性能を評価し表示します。
仕様規定よりも多くの評価項目がある任意の制度である、性能表示制度。
建築基準法である仕様規定よりも高い耐震基準を満たしており、クライアントへのアピールになります。
方法③:構造計算(許容応力度計算)
建築基準法で規定されている、構造計算。
安全確認を行うのに最も優れた方法であり、許容応力度計算と呼ばれることもあります。
耐震等級を計算する、もう1つの方法でもあります。
安全性は高いですが、スキル習得に時間がかかり費用もかかるのがデメリットです。
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自分で構造計算を行いたいなら知っておくべき3種類のルート
建築基準法では、構造計算としてルートと呼ばれる以下の3つの種類を定めています。
- 許容応力度計算
- 許容応力度等計算
- 保有水平耐力計算
どの構造計算を必要とするかは、建物の規模と高さによって変わります。
ルート1:許容応力度計算
許容応力度計算では、地震や台風が来たときにかかる力に材料が耐えられるかを計算します。
まずは以下の荷重を調査します。
- 建物荷重:建物そのものの重さ
- 積載荷重:人や家電・家財道具の重さ
- 積雪荷重:雪が積もったときの屋根にかかる重さ
- 特殊荷重:グランドピアノや大型水槽など特に重い物の重さ
これらの合計値を建物への荷重とし、力の伝わり方や耐える力を調査します。
地震や台風のときに建物にかかる力を計算し、その力に材料が耐えられるかを調べましょう。
ルート2:許容応力度等計算
許容応力度等計算では、ルート1に加えて以下の3つを計算します。
- 層間変形:地震や台風で建物がどのくらい傾くか
- 剛性率:建物の上下階の強度バランスは均一に近いか
- 偏心率:建物の重さと強度に偏りがないか
地震や台風で水平方向の力が加わると、建物も水平方向に変形します。
変形したときに、建物の破損が起きないように計算しなければなりません。
4階建て以上の建築物では、ルート1ではなくルート2の許容応力度等計算を行う決まりです。
ただしそれよりも小さな建物でも、クライアントからの依頼に応じて、許容応力度等計算を行うこともあるでしょう。
ルート3:保有水平耐力計算
ルート2に加えて、地震や台風の力を吸収して耐えられるかを計算するのが、保有水平耐力計算です。
地震や台風で建物が揺れるとき、揺れる力をどの程度吸収できるかを考えなければなりません。
揺れる力を吸収できなければ、建物は壊れてしまいます。
その他:限界耐力計算
「その他」としてカウントされる計算として、限界耐力計算が挙げられます。
限界耐力計算では、耐えられる限界について調査。
許容応力度等計算や保有水平耐力計算で想定する荷重や外部からの力よりも、大きな力を想定します。
極めて稀に発生する、大規模な積雪や暴風、地震に対する安全性を確かめることが大切です。
自分で構造計算を行うメリット・デメリット
自分で構造計算を行うメリットは、構造計算の安全性とクライアントへの説明が可能になる点です。
ただし、自分で構造計算を行うにはデメリットも生じます。
構造計算を習得するための時間や費用です。
メリット:構造計算をした建物は安全
構造計算をした建物は、仕様規定や性能表示制度のみの建物よりも安全です。
地震や台風などの天災が起きても、誰も建物の保証をしてくれません。
- 地震保険では受け取れる金額が少ない
- 建物が破損しても住宅ローンは返済義務が続く
- 国の被災者生活再建支援制度は手厚くない
クライアントによっては、「性能表示制度で耐震等級を計算した建物は避けたい」という意見もあるでしょう。
SNSで気軽に情報収集ができる現代では、クライアントが事前に学んで契約・相談する可能性もあります。
自分で構造計算ができれば、「当社では構造計算で安全性を計算しています」と言えるので、クライアントに対する信頼度も増すでしょう。
メリット:クライアントに説明ができる
クライアントに構造計算の結果を説明できるのも、自分で構造計算を行うメリットです。
「この計算結果どういう意味?」「この数字は何を意味するの?」
構造計算の結果をもらったクライアントは、安全性を確認します。
計算結果に対して、不明点をあなたに聞いてくる可能性があります。
あなたが自分で構造計算をしたのであれば、その場で説明ができ、クライアントからの信頼度も増すでしょう。
デメリット:時間がかかる
自分で構造計算を行うには、時間がかかるというデメリットもあります。
構造計算の3つのルートで説明したように、専門的な知識が必要です。
- 基礎を学習する時間
- 構造計算の実践を積む時間
- 業務と並行して構造計算を行う時間
構造計算は習得するまでにも時間がかかりますし、習得してからも簡単にできるものではありません。
自分で構造計算を行うと、かなりの時間を費やします。
デメリット:費用がかさむ
自分で構造計算を行う理由として、「構造計算を外注すると費用がかさむ」とおっしゃる人もいます。
あなたが構造計算を習得するまでに時間的なコストが発生することをお忘れではないでしょうか。
構造計算の外注コストに関する考え方は、以下の記事でより詳しく解説しています。
参考になるポイントが多いので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ:自分で構造計算を行うのではなくMakehouseにお任せください!
構造計算には3つのルートがあり、非常に専門性が高い内容です。
自分で構造計算を行うには、習得までにかなりの時間が必要です。
習得できたとしても、業務と並行して自分で構造計算を行うのは負荷がかかります。
当社、Make houseであれば、業界平均よりも安く180,000円~のプランでご依頼ができます。
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