子育てグリーン住宅支援事業は、最大で160万円もの補助金が受け取れる制度です。
お客様のことを考えれば、覚えておいて損はない制度でしょう。
ただし、いくつか注意点も存在します。
注意点を知らないままお客様に説明して、取り返しのつかないことにならないようにしましょう。
本記事では、子育てグリーン住宅支援事業を徹底的に解説します。
補助金をもらうまでの流れや利用するときの注意点も解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事でわかること
- 子育てグリーン住宅支援事業の概要
- 子育てグリーン住宅支援事業で補助金をもらうまでの流れ
- 子育てグリーン住宅支援事業を利用するときの注意点

子育てグリーン住宅支援事業の概要

子育てグリーン住宅支援事業は、新築やリフォームに使える補助金制度の一つです。
2050年のカーボンニュートラルの実現に向けて、新築住宅やエネルギー価格といった物価の高騰の影響を受けやすい世帯の省エネ改修などを支援する目的で導入されました。
子育てという名称がついていますが、条件を満たした世帯であれば補助金を受け取れます。
【新築】子育てグリーン住宅支援事業の対象と補助額

子育てグリーン住宅支援事業を新築の住宅で利用する場合、補助金は以下のようになります。
GX志向型住宅 | 160万円/戸 |
長期優良住宅 | 80〜100万円/戸 |
ZEH水準住宅 | 40〜60万円/戸 |
いずれも高い省エネ基準を満たさなければなりませんが、最大で160万円もの補助金を受け取れるのはお客様からすると非常に魅力的といえるでしょう。
また、GX志向型住宅は全世帯が対象で、長期優良住宅とZEH水準住宅は子育て世帯が対象です。

【リフォーム】子育てグリーン住宅支援事業の対象と補助額

子育てグリーン住宅支援事業の補助金の対象となるリフォームは、必須工事と任意工事に分かれています。
必須工事 | ・窓あるいはドアなど開口部の断熱性能を向上させる工事 ・躯体の断熱性を向上させる工事 ・エコ住宅設備を導入する工事 |
任意工事 | ・子育てしやすい住環境を整える工事 ・バリアフリー化を目的とした工事 ・空気清浄あるいは換気機能を備えたエアコンの設置工事 |
リフォームの場合は、必須工事の数によって補助金の額が決まります。
Sタイプ | 必須工事3つを全て行う | 上限60万円/戸 |
Aタイプ | 必須工事3つのうち2つを行う | 40万円/戸 |
ちなみに、条件を満たしていれば「先進的窓リノベ2025事業」や「給湯省エネ2025事業」と併用も可能です。
子育てグリーン住宅支援事業で補助金をもらうまでの流れ

子育てグリーン住宅支援事業で補助金をもらうまでの流れは、以下のとおりです。
- 登録事業者と工事請負契約などを結ぶ
- リフォーム工事が始まる
- リフォームが完了する
- 引き渡しおよび清算を行う
- 補助金の交付を申請する
- 補助金の交付が決まる
- 補助金を受け取る
ただし、交付申請などの手続きについては住宅事業者が行わなければなりません。

子育てグリーン住宅支援事業を利用するときの5つの注意点

子育てグリーン住宅支援事業を利用するときの注意点は、以下の5つです。
- 申請期限
- 製品選び
- 補助金を受け取るタイミング
- 併用できる制度
- 確定申告の必要性
それぞれの詳細を確認しましょう。
申請期限
申請期限が近づいてくると、間に合わない可能性がある点には注意が必要です。
補助金の申請期間はたとえ期限の前だったとしても、予算に達すると打ち切られてしまいます。
申請期限には注意して、早めに計画を立てて申請しなければなりません。
製品選び
子育てグリーン住宅支援事業を利用するなら、製品選びにも注意しなければなりません。
とくに、リフォームをするときは窓あるいは躯体の断熱工事をしなければなりませんが、製品選びを誤ると、たとえ断熱リフォームをしても補助金は受け取れません。
補助金を受け取るタイミング
補助金を受け取るタイミングにも、実は気をつけなければなりません。
補助金を受け取れるのは、工事完了報告が済んだ後です。
また、補助金は申請者に直接振り込まれるわけではなく、事業者に支払われた後に申請者へ渡されます。
一度は、施工費用をすべて支払う必要があるかもしれない点にも注意が必要です。
併用できる制度
子育てグリーン住宅支援事業については、一部併用できる制度もあります。
たとえば、以下のような税控除の制度と併用が可能です。
制度 | 内容 |
---|---|
住宅ローン減税 | 一定期間、ローン残高の0.7%に相当する額が所得税から控除可能 |
リフォームにおける所得税控除 | 一定の改修を行うと、標準工事費に相当する金額の10%が所得税より控除可能 |
リフォームにおける固定資産税軽減 | 一定の改修を行うと、翌年分の固定資産税の3分の1が減額可能 |
よりお得にリフォームなどを行える可能性があるので、お客様に説明すると喜ばれる可能性があります。
確定申告の必要性
補助金は、税法上は一時所得に該当します。
サラリーマンや所得のない人でも確定申告が必要になるケースがあります。
具体的には、一時所得は50万円までなら特別控除可能です。
補助金と、そのほかの一時所得の合計が50万円を超えるときは注意しましょう。
【2024年】子育てエコホーム支援事業との違いとは?

2024年に行われた子育てエコホーム支援事業と子育てグリーン住宅支援事業の主な違いは、以下のとおりです。
- 補助金の最大金額が増加した
- リフォームの際の必須工事が最低1つから2つに変更された
- リフォームの際の任意工事の種類が2つ減った
補助金の最大金額が増えた点は、子育てグリーン住宅支援事業の大きなメリットです。
ただし、リフォームの際の工事にも変更があったので混同しないようにしましょう。
子育てグリーン住宅支援事業についてよくある質問

子育てグリーン住宅支援事業についてのよくある質問は、以下のとおりです。
- 子育てグリーン住宅支援事業の補助金はどうやって受け取りますか?
- 建売住宅と分譲住宅でも補助金は受けられますか?
- GX志向型住宅とはどんな住宅ですか?
よくある質問へ目を通すと、理解がより深まります。
それぞれの回答を見ていきましょう。
子育てグリーン住宅支援事業の補助金はどうやって受け取りますか?
補助金は、申請を行った請負会社に振り込まれます。
施工費用に充当されるか、現金で受け取るのかは会社ごとに異なるので、お客様は事前に確認する必要があります。
建売住宅と分譲住宅でも補助金は受けられますか?
建売住宅と分譲住宅でも、補助金は受け取れます。
たとえば、販売前の分譲住宅のために事前登録の交付申請が特則として設けられています。
お客様に説明できるようにしておいた方が良いでしょう。
GX志向型住宅とはどんな住宅ですか?
GX志向型住宅は、グリーントランスフォーメーションの考え方を導入した次世代型の住宅です。
高い断熱性能のほか、エネルギー消費を抑えた設備および再生可能エネルギーの導入でエネルギー消費量をゼロ以下にしていきます。
詳しくは、以下の記事もご参照ください。
子育てエコホーム支援事業はいつまでですか?
子育てエコホーム支援事業は、2024年12月31日で交付申請の受付が終了しています。
後継事業として子育てグリーン住宅支援事業が創設されたので、補助金の利用を考えている方はそちらを検討しましょう。
まとめ|子育てグリーン住宅支援事業の補助金で受注を増やすならMake Houseにご相談ください
子育てグリーン住宅支援事業は、最大で160万円の補助金が出る魅力的な制度です。
ただし、利用するためにはいくつか注意点が存在します。
なかでも申請期限については、期日に猶予があっても予算の上限に達してしまうと申請ができなくなるため、気をつけなければなりません。
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