高性能賃貸住宅にはさまざまなメリットがあるため、経営することを考える人もいるでしょう。しかし、優れた材料や設備を採用するため、初期費用が高くなる傾向があります。
そこで今回は、高性能賃貸を支援する制度についてわかりやすく解説します。高性能賃貸を支援する制度を把握することで、建築コストの負担を軽減できる可能性があります。
また、補助金を使うときの注意点も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
- 高性能賃貸とは何か
- 高性能賃貸を支援する制度
- 補助金を使うときの注意点
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高性能賃貸とは何か知っておこう

高性能賃貸は、従来の一般住宅よりも断熱性や気密性、省エネ性能が優れている賃貸住宅のことです。
例えば、外気の影響を受けにくいので、夏は涼しく、冬は暖かい快適な部屋を維持できます。
さらに、光熱費を削減できたり、CO2の排出量を抑えられたりするのも高性能賃貸の魅力の一つです。
また、耐震性や耐久性にも優れており、長く安心して暮らせる住宅として注目を集めています。
以下の記事で高性能賃貸の特徴やメリットについてわかりやすく解説していますので、併せてご覧ください。

高性能賃貸は初期費用が高くなる傾向がある

さまざまなメリットがある高性能賃貸ですが、初期費用が高くなる傾向がある点には注意が必要です。
高性能賃貸は断熱性や省エネ性能を高めるために、高性能な断熱材や熱交換換気システムを導入する必要があり、結果的に建築コストが増加します。
無駄なコストが発生しているわけではありませんが、費用の負担が大きくなることに抵抗がある人もいるでしょう。あるいは、建築コストがネックとなり行動に移せていないケースもあるかもしれません。
そこで検討したいのが、高性能賃貸を支援する制度の活用です。補助金制度を活用することで、全額ではありませんが、建築コストの負担を軽減できる可能性があります。
高性能賃貸を支援する制度はある?補助金制度を紹介

ここからは、高性能賃貸を支援する制度を見ていきましょう。今回は、以下の5つの補助金制度を紹介します。
- 子育てグリーン住宅支援事業
- 先進的窓リノベ2025事業
- 賃貸集合給湯省エネ2025事業
- 集合住宅の省CO2化促進事業
- 長期優良住宅化リフォーム推進事業
いずれも賃貸住宅を対象とした制度ですので、ぜひチェックしてみてください。
子育てグリーン住宅支援事業
子育てグリーン住宅支援事業は、省エネ性能の高い新築住宅や省エネ改修などを支援する目的で創設された制度です。
例えば、新築の住宅で子育てグリーン住宅支援事業の制度を活用すると以下の補助金を受け取れる可能性があります。
| 住宅の分類 | 補助額 |
|---|---|
| GX志向型住宅 | 1戸あたり160万円 |
| 長期優良住宅 | 1戸あたり80〜100万円 |
| ZEH水準住宅 | 1戸あたり40〜60万円 |
いずれも一定の条件を満たす必要はありますが、最大で160万円の補助金を受け取れるのは非常に魅力的です。
また、子育てグリーン住宅支援事業の補助金の対象となるリフォームは最大で1戸あたり60万円の補助金を受け取れます。
子育てグリーン住宅支援事業については以下の記事で詳しく解説していますので、併せてチェックしてみてください。

先進的窓リノベ2025事業
先進的窓リノベ2025事業は、高い断熱性能を持つ窓への改修を支援する制度です。
戸建・共同住宅に関係なく、既存の住宅に対して内窓を設置したり、ガラス交換したりして断熱性能を高める場合に活用できます。
補助額はリフォーム工事の内容によって異なりますが、1戸あたり200万円が上限です。
窓をリフォームしたことで、結露が減りカビの発生を抑えられたケースもあります。必要に応じて、制度の活用を検討しましょう。
給湯省エネ2025事業
給湯省エネ2025事業は、新築や既存の住宅に高効率給湯器を設置する際に利用できる制度です。
主な補助額は以下のとおりです。
| 種類 | 補助額 |
|---|---|
| ヒートポンプ給湯器(エコキュート) | 1台あたり6万円 |
| ハイブリッド給湯器 | 1台あたり8万円 |
| 家庭用燃料電池(エネファーム) | 1台あたり16万円 |
ほかの制度同様、共同住宅も対象となっており、性能要件によってはさらに補助金が加算されることがあります。
ただし、それぞれ上限は決まっているので詳しくは経済産業省の公式サイトをチェックしてみてください。
賃貸集合給湯省エネ2025事業
賃貸集合給湯省エネ2025事業は、既存の賃貸集合住宅が対象の制度です。従来の給湯器を小型かつ省エネ型の給湯器に交換する際に活用できます。
補助額は、以下のとおりです。
| エコジョーズ・エコフィール | 補助額 |
|---|---|
| 追い焚きあり | 1台あたり7万円 |
| 追い焚きなし | 1台あたり5万円 |
また、リフォーム工事だけではなく、リースでの利用も対象です。
集合住宅の省CO2化促進事業
集合住宅の省CO2化促進事業は集合住宅を対象に、省エネ・省CO2化・断熱リフォームを支援する制度です。
補助額は、以下のとおりです。
| 種類 | 補助額 |
|---|---|
| 新築低層ZEH-M | 1戸あたり40万円 |
| 新築中層ZEH-M | ・補助率3分の1以内 ・1戸あたり上限50万円 |
| 新築高層ZEH-M | ・補助率3分の1以内 ・原則1戸あたり上限40万円 |
| 断熱リフォーム | ・補助率3分の1以内 ・原則1戸あたり上限15万円 |
断熱リフォームについては、窓ガラスや玄関ドアなどトータル断熱のほか、居間だけの部分断熱改修も対象です。
長期優良住宅化リフォーム推進事業
長期優良住宅化リフォーム推進事業は、インスペクション・リフォーム維持保全計画の作成などを支援する制度です。
具体的には、リフォーム計画の作成費用などが対象となり、補助率は3分の1、1戸あたりの上限は80万円です。
さらに、長期優良住宅認定を取得した場合は補助額が1戸あたり160万円まで増加します。
また、3世代同居や既存住宅購入後の工事などは補助金が加算される可能性があります。
その他
そのほかにも、自治体によっては補助金が設けられていることがあります。
例えば東京都であれば、以下のような制度が用意されています。
- 災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業
- 賃貸住宅における省エネ化・再エネ集中促進事業
- 東京ゼロエミ住宅普及促進事業
高性能賃貸を検討している場合は、活用できる制度はないのか、各自治体の公式サイトを丁寧にチェックしてみましょう。
高性能賃貸の支援策である補助金を使うときの注意点

高性能賃貸の支援策である補助金を使うときの注意点は、以下のとおりです。
- 申請時期を把握する
- 条件を事前に確認する
- なるべく早く申請する
国や自治体の補助金制度は、申請するタイミングがそれぞれ異なります。計画段階で申し込むものもあれば、竣工した建物が対象のものもあるため、事前に申請時期を確認しておきましょう。
さらに、適用条件をあらかじめ確認することをおすすめします。条件を満たしていなければ補助金を受け取れない可能性もあるため、注意が必要です。
また、補助金を活用するのであれば、なるべく早く申請しましょう。補助金の事業は、予算が上限に到達した段階で締め切りとなることがあります。
たとえ申請期間中であっても上限に達したら終了してしまう可能性があるので、申請すると決めたら早めに行動しましょう。
高性能賃貸の支援策|補助金を利用するなら計画的に

高性能賃貸は建築コストが高くなる傾向があるため、支援策である補助金の活用を考える人もいるでしょう。
ただし、補助金の制度を活用するためには申請時期や適用条件を把握しておかなければなりません。
さらに、予算上限に達したら早めに終了してしまうこともあるので、補助金を利用するなら計画的に行動しましょう。
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