近年、設計業界では、自社設計力だけでは追いつかず、優秀な設計士やデザイン提案力の高い専門家に仕事がシフトしています。また、お客様自身が間取りを描いてくるケースも増え、性能とデザインの両立が求められる時代です。自社の契約率低下の背景には、提案力不足がある可能性もあるのではないでしょうか。
合理的な構造と性能向上を考慮した間取り設計や、窓の配置・屋根の勾配・外観デザインまで一貫性を持たせる視点が必要です。設計士のスキルをチェックし、足りない部分を自覚させる仕組みを整えることが成長の鍵となります。デザイン・性能・コストをバランスよく提案し、選ばれる設計力を磨き続けるポイントについて解説しますので、ご確認ください。
この記事でわかること
- 工務店の間取り提案で受注するための7つのポイント
- 工務店の間取り提案における注意点
また、当社、MakeHouseでは工務店に特化した設計に関するサポートを実施しております。
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工務店の間取り提案で受注するためのポイント

工務店で新築住宅の受注を増やすためには、間取り提案で以下のポイントに注意しましょう。
- きめ細やかなヒアリングを行う
- 優先順位をつけてもらう
- 固定観念をなくしてもらう
- 将来のことまで考えてもらう
- 提案する際のクオリティーを重視する
- 立面図も丁寧に説明する
- 提案後に再度ヒアリングを行う
それぞれのポイントについて詳しく解説します。
なお、工務店が取るべき集客方法については、以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
きめ細やかなヒアリングを行う
工務店における間取り提案のポイントとして、お客様に細かく丁寧なヒアリングを行うことが挙げられます。近年ではお客様の要望に答えるためにきめ細やかなヒアリングを重視する傾向にありますが、細かく丁寧に行えばいいということではありません。
お客様へのヒアリングでは、以下のポイントを具体的に聞き出します。
- 家族の生活スタイル(共働きか、ペットを飼っているかなど)
- 必要な部屋数(子どもの成長や親の介護なども考慮)
- 趣味や休日の過ごし方(ガーデニング、在宅ワークなど)
- 将来的な家族構成の変化(子どもが独立する予定があるか、親と同居予定か)
予算も踏まえたうえで、実現可能かどうかも正確に伝える必要があります。
お客様の要望を聞きっぱなしにならずに、相談しながら理想の間取りを決めていく必要があるのです。
できる限り要望を叶える間取りを作ると、使い勝手が悪かったり、見た目のデザインが悪くなったりと中途半端な提案になってしまうでしょう。
間取りにおける重視する要望を決めてもらい、総合的にバランスの良い提案ができるように要望を整理することが重要です。
優先順位をつけてもらう
工務店における間取り提案では、要望に対する優先順位をつけてもらうことも重要です。一般的にお客様は建築に関して詳しくないため、実現不可能なことや矛盾する要望をすることも少なくありません。
また、家を建てるうえでは予算も重要ですが、要望が多いほど建築費用も高くなります。
予算を考慮したうえで、かつ実現できる間取りにするために、1つ1つの要望を整理して優先順位をつけてもらうことが大切です。
固定観念をなくしてもらう
工務店における間取り提案では、住宅における固定観念をなくしてもらうことも必要です。
日本の住宅においては、以下のような固定観念があります。
- メインのリビングは南向き
- メインのリビングは1階
- キッチンや浴室は1階
- 子ども部屋は1人1部屋
- ダイニングテーブルは必ず置くなど
現在では3階建ての住宅も増えており、リビングが2階にある家も少なくありません。
家族構成や好みによっても変わりますが、ダイニングテーブルやソファーを置いていない家もあります。
また、子どもの年齢にもよりますが、あえて子ども部屋は作らず、リビングに勉強できるスペースを作る家もあります。
たとえば、リビングを2階に配置することで日当たりを確保し、1階を寝室やプライベートスペースにするレイアウトなど、従来の固定観念にとらわれない提案を行うことが重要です。
将来のことまで考えてもらう
工務店における間取り提案では、目先のことにとらわれず、将来のことまで考えてもらうことも大切です。お客様に間取りの要望をヒアリングする際は、どうしても現状の不満を解決する内容になりがちです。
しかし、実際には長い期間住むことになるため、現状のことだけでなく先々のことまで考えた間取りにする必要があります。
たとえば、子ども部屋を仕切れるようにしておき、子どもが独立後は壁を取り払って趣味の部屋にする設計や、親との同居を考慮して玄関を2つ設ける間取りなど、将来のライフステージに合わせて変更可能な提案を行いましょう。
予算に限りがあるため、将来のことまで考えてもらえば、提案した間取りを受け入れてもらえるかもしれません。
提案する際のクオリティーを重視する
工務店における間取り提案では、提案する際のクオリティーを重視しましょう。お客様のことを考えた間取りとして提案するためには、設計士の解説が不可欠です。
間取りの設計意図や生活動線など、専門家である設計士からの目線は重要になるため、提案する際は同席させることをおすすめします。
また、間取りをわかりやすく理解してもらうためにプレゼンの質を上げることも重要です。
たとえば、敷地全体を含めた図面を準備して植栽も記載したり、各部屋に家具や家電も書き込んでおけば、より現実味が増すでしょう。
また、パースやスケッチ、模型などがあれば、よりイメージしやすくなるため、間取り提案に対する満足度が高まります。
お客様からいわれるままにポストに図面を投函する、営業だけで簡易的に説明するなどはやめましょう。
立面図も丁寧に説明する
工務店における間取り提案では、外観に対する丁寧な説明も重要なポイントの1つです。間取りを立体化したものが外観となるため、外観が気に入らない場合は間取りを修正する必要があります。
ある程度、外壁の色やデザインなどでイメージは変えられるものの、根本的な形状に満足していない場合は大幅に間取りを変えなければいけません。
そのため、打合せの際に外観も含めた要望をヒアリングしておく必要があるでしょう。
提案後に再度ヒアリングを行う
工務店における間取り提案では、提案した後に再度ヒアリングを行うことも大切です。いくら細かく丁寧にヒアリングしても実際に出来上がった間取りを見ると考えが変わることもあります。
クオリティの高い間取り提案をすると、実際の生活をイメージしやすくなるため、「やっぱりこうしたほうがいい」などの意見が出ることも少なくありません。
提案する際にお客様の反応を見ながら、再度細かくヒアリングすることによって受注できる可能性が高くなるでしょう。
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工務店の間取り提案における注意点

工務店の間取り提案における注意点は、以下のとおりです。
- 土地の特性や法規制を考慮する
- 相手とのコミュニケーションを怠らない
それぞれの注意点を詳しく解説します。
土地の特性や法規制を考慮する
工務店の間取り提案における注意点として、土地の特性や法規制を考慮することが挙げられます。土地の形状や方角によって採光や風通しが異なるため、土地の特性に応じた間取りにする必要があります。
たとえば、旗竿地では採光や通風が制限されることが多いため、吹き抜けや中庭を設ける提案が有効です。
また、斜線制限が厳しい地域では、建物の高さを抑えつつデザイン性を高める工夫が必要になります。
さらに、家を建てる際は建築基準法や、都市計画法を遵守しなくてはいけません。
建ぺい率や容積率などの条件によって建てられる家の大きさや形状が異なります。
お客様とのコミュニケーションを怠らない
お客様とのコミュニケーションを怠らないことも工務店の間取り提案では注意すべき点です。
家は一生に一度の大きな買い物といわれるほど大切なもののため、設計士が間取りを考案している最中や、図面作成後に新たな要望などで連絡してくることもあります。
また、間取り提案後に修正したにもかかわらず、再度修正の要望をされることもあるでしょう。
打ち合わせ後もお客様に対して定期的に進捗を共有し、安心感を与えることが重要です。
また、メールやLINEなどを活用して気軽に質問できる環境を整えると、スムーズなコミュニケーションが可能になります。
大きな買い物だけになかなか決められないこともあり、不安になっていることもあるため、できる限りお客様とのコミュニケーションを取ることをおすすめします。
まとめ|間取り提案のサポートはMake Houseにお任せください!

今回の記事では、工務店の間取り提案を成功に導くためのポイントを詳しく解説しました。
間取り提案はお客様の理想を形にし、競合他社との差別化を図る大切なプロセスです。
今回紹介したポイントを取り入れることで、お客様からの信頼を得られる提案を実現できます。
もし「いまいち、間取りや設計提案に自信がない」「体系的なノウハウを知りたい」と感じているのであれば、以下のリンクから無料でお客様に選ばれる設計に関する資料をダウンロードできるので、ぜひ参考にしてみてください。
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