配筋図と地中梁は、どちらも基礎工事には欠かせないものです。
まずは、そもそも配筋図とは何か、その種類や地中梁がどのように表記されるかを把握しておきましょう。
また、実務で必須の知識もお伝えします。この記事を通じて、あわせて確認しておきましょう。
この記事では、配筋図と地中梁についてわかりやすく解説します。
- 配筋図とは
- 配筋図に描かれる地中梁について
- 実務で必須で覚えておきたい梁についての知識
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目次
・こんなお悩みはありませんか?
・基礎のコストが上がった
・他社と差別化できる工法を持っていない
・鉄筋、コンクリートの値段が上がった
・杭工事で予算オーバーになった
・特徴がないので、他社と差別化できない
地中梁も記載される配筋図とは?

鉄筋コンクリート造の建物は、コンクリートおよび鉄筋で負担分けするのですが、その負担分けした鉄筋部分についての配置図を配筋図といいます。
ここでは、配筋図に記載される4種類の配筋を確認しましょう。
柱の配筋
柱の配筋は、以下の順番です。
- 柱の外形のコンクリート面
- かぶり寸法
- せん断補強筋径
- 主筋径
柱のせん断補強筋については、帯筋やフープと呼ばれることもあるため注意が必要です。
また、せん断力の大きな部分は補強量にあわせて中子筋を配筋する場合もあります。
壁の配筋
壁の配筋は、大きく2種類に分けられます。
- シングル配筋:縦筋と横筋を規定のピッチで配筋したもの
- ダブル配筋:シングル配筋を二重に配筋したもの
耐力壁ならダブル配筋、耐力の負担がない壁はシングル配筋が多い傾向にあります。
スラブの配筋
スラブの配筋は、鉄筋コンクリート造の床の配筋のことを指しています。
具体的には、スラブ上下にかぶりと格子状に組んだ鉄筋を配置するのが特徴です。
また、用途によって種類も異なるので、頭に入れておくとよいでしょう。
- スラブ主筋:スラブの短い辺と平行に配置する鉄筋のこと
- 一般スラブ:梁に接する端部の主筋を曲げて、梁に定着させる
- 片持ちスラブ:片側だけで固定された床状の長い持ち出しの部分
梁の配筋
梁の配筋は、以下の順番です。
- 梁の外形のコンクリート面
- かぶり寸法
- せん断補強筋径
- 主筋径
梁のせん断補強筋は、肋筋あるいはスターラップともいうので注意が必要です。
また、主筋の上端筋および下端筋の間に腹筋を配筋したケースでは、腹筋がバラつかないように巾止め筋で拘束します。
配筋図に描かれる地中梁にはFの表記がつく

地中梁は、建物の安定性を保つための重要な役割を担っている部材です。具体的には、建物の基礎をしっかりとつないでいます。
そして、配筋図と地中梁ですが、配筋図に描かれる地中梁にはFの表記がつくことを覚えておきましょう。
これは、Foundation(基礎)の頭文字を取っています。
例えば、地中の大梁ならFG、地中の小梁ならFBという表記です。
ちなみに、地上の梁は階層ごとにG1、B2といった具合で表記されることが多い傾向にあります。

実務で必須で覚えておきたい梁についての知識

ここで、梁についての知識をお伝えします。
ただし、単なる基礎知識ではありません。
実務で役に立つ知識なので、目を通してみてください。
- 梁と柱の連結箇所には、柱受けと呼ばれる段取り筋が入る
- カットオフの余長も梁の重要な検査基準となる
- 地中梁主筋のXおよびY方向の上下関係に注意する(配筋するとやり直せない)
- 梁のトップ筋や宙吊り筋には、Sカンと言われるS型金物を使うこともある
- 地中梁とスラブを一体化させる際に、フカシが発生することがある
- RC造の梁は、一時的に梁を持ち上げて配筋する必要がある
- デッキスラブ上にワイヤーメッシュを敷き込む時は、大梁の上部に補強筋を配筋する
- 地中梁のコーナー部には、補強筋が入るケースもある
- ベース筋が梁の鉄筋に干渉していないケースでは、バットレスが設けられることがある
いかがでしょうか。
梁については、基本が理解できていても実務ではなかなか知識を活かせないということがあります。
理解を深めて、実務でもはっきりと成果を感じられるようになりましょう。
工務店が直面する基礎コストでお悩みならMake House

冒頭に、配筋図や地中梁は基礎工事に欠かせないものだとお伝えしましたが、工務店は基礎コストという問題に直面することがあります。
実は、基礎工事は住宅を建築する費用の中でも高い比率を占めており、無視できるものではありません。
無視してしまうと、粗利の確保は難しくなるでしょう。いかに強度を落とさず、それでいて費用を抑えられるか、これがカギです。
とはいえ、強度を落とさず費用を抑えるのは簡単ではありません。
そこで、私たちMake Houseの出番です。
当社は、工務店向けに集客や設計、営業などさまざまなサポートを行っております。
そして、当社ではオリジナルのユニット鉄筋を活用した地中梁基礎「高強度ユニット鉄筋」を提案しています。
高強度ユニット鉄筋はコンクリートかぶり厚の確保ができるというメリットがあるほか、実際にコストダウン効果があることもわかっています。
高強度ユニット鉄筋のコストダウン効果については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひチェックしてみてください。

地中梁と配筋図に関するよくある質問

地中梁と配筋図に関するよくある質問は、以下のとおりです。
- 地中梁って何ですか?
- 地中梁とベタ基礎の違いは何ですか?
- 地中梁の継手位置はどれくらいですか?
- 地中梁スリーブのかぶり厚さはどれくらいですか?
理解を深めるためにも、回答を一つずつ確認していきましょう。
地中梁って何ですか?
地中梁は、建物の1階を支える重要な部材です。
建物の基礎同士をしっかりとつなぐのが特徴で、応力によって床を支え、地盤沈下を防ぐ役割を担っています。
地中梁は、建物の安定性の向上には欠かせません。
地中梁とベタ基礎の違いは何ですか?
地中梁とベタ基礎は構造と機能、2つの面で大きく異なります。
例えば、地中梁は独立基礎において重要な役割を果たしていますが、ベタ基礎は建物全体の底部を広い面積で支える構造です。
地中梁は部分的な補強に強く、ベタ基礎は全体の安定性を重視していると認識しておくとよいでしょう。
また、以下の記事で地中梁とベタ基礎について詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

地中梁の継手位置はどれくらいですか?
地中梁の継手位置は、上筋を端部、下筋を中央部にして隣り合わせの鉄筋のジョイントを最低400ミリ以上交互にずらしながら配筋します。理想は1,000ミリ以上です。
ただし、これはあくまでも一般的な仕様の一例なので、とらわれすぎないように注意しましょう。
現場の仕様書をチェックすることを忘れないようにしてください。
地中梁スリーブのかぶり厚さはどれくらいですか?
地中梁スリーブの鉄筋からのかぶりは、基本的に50ミリです。
スリーブ間の離れはスリーブの外形×3倍です。
例えば、100φVU管が外形114ミリなら、114ミリ×3=342ミリとなります。
今のうちに地中梁と配筋図の関係を説明できるようにしておこう

配筋図は、鉄筋部分についての配置図のことです。地中梁を記載する場合は、Foundation(基礎)の頭文字であるFがつきます。
地中梁も配筋図の理解も重要ですが、そもそも工務店は基礎コストという問題にも直面することがあります。
単に地中梁や配筋図を理解していれば、いいわけではないということです。
そして、粗利の確保を目指すのであれば、強度を落とさずに費用を抑える必要があります。
「基礎コストの問題に直面している」「対処法がよくわからない」という場合は、お気軽にMake Houseへご相談ください。
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