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BIMを住宅設計で使うメリットはあるの?2025年度BIM確認申請が加速化に向けて

更新日:2023年10月22日(日)

家づくりは、まるで大きなパズルを解くようなものです。お客様の夢の家を無事に完成させるためには、細部にわたる計画と正確な作業が求められます。そんな複雑なパズルを、もっとスマートに、もっとシンプルに解決する方法が「BIM」です。今回はBIMを住宅設計で使うメリットについて、わかりやすく解説していきます。

家づくりの課題

家づくり

夢の詰まった家づくりをする過程では様々な問題があります。お客様とのコミニュケーションの行き違いから始まり、予算超過、スケジュールの遅延、品質の不一致など、多くの問題が工務店経営者の前に立ちはだかります。これらはすべて、顧客満足度の低下に直結し、信頼とビジネスの機会を損なう要因となり得ます。

こうした中、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)が建築業界に新たな風を吹き込んでいます。BIMは、建物のデジタルモデルを作成し、リアルタイムでの情報共有、プロセスの自動化、エラーの早期発見などを可能にする先進技術です。この革命的な技術は、家づくりの過程を大きく変え、よりスムーズに、より確実にお客様の夢を形にする助けとなります。

住宅設計でBIMはどう機能するの?

BIM-外観

BIM、つまり「ビルディング・インフォメーション・モデリング」は、建物をデジタルで立体的にデザインすることで、家づくりのプロセスを革新的に変える技術です。このセクションでは、BIMがどのようにして工務店の課題を解決するのか、そしてそれが現場でどのように機能するのかを、簡単にご説明します。

BIMの概要

BIMはただの3Dモデリングツールではありません。それは、建物の「モデル」に関連する情報を全て集約し、その情報をプロジェクトに関わる全員がアクセスできるようにするものです。これにより、使用する材料の種類や量、工事のスケジュール、コストなど、プロジェクトのあらゆる側面を一目で理解することができます。

リアルタイムでの情報共有のメリット

BIMの最大の利点の一つは、リアルタイムでの情報共有です。変更があった際には、モデルが自動的に更新され、それがチーム全員に即座に伝わります。これにより、現場のスタッフや協力業者、さらにはお客様まで、全員が最新の情報データを手に入れ、必要に応じてフィードバックや調整を行うことができます。

エラーの早期発見とプロセスの自動化

BIMはまた、「見える化」を通じて問題を早期に発見することも可能にします。例えば、3Dモデルであれば、設計段階で配管や配線の問題を発見し、実際の建設が始まる前に修正することができます。さらに、手作業で行っていた多くのプロセスが自動化され、人為的なミスが大幅に減少します。

BIMはまさに、時間とコストの節約、そして最終的な成果物の品質向上に貢献する技術です。この技術を使いこなすことで、工務店は家づくりのプロセスをよりスムーズに、そしてお客様にとってもより透明性の高いものに変えることができるのです。

BIM導入のプラス面とマイナス面

BIM利点

BIMがもたらす利点は確かに魅力的ですが、一方で導入にはコストや時間がかかることも事実です。ここでは、BIMを導入する際の明るい側面と、準備すべき課題について、率直にお話ししましょう。

導入による効率性と精度の向上

まず明らかな利点から。BIMはプロジェクトの効率性と精度を飛躍的に高めます。なぜなら、BIMが提供する3Dビジュアライゼーションと詳細な情報は、設計ミスを未然に防ぎ、作業の正確性を保証するからです。また、リアルタイムでの情報共有は、プロジェクトチームが一貫した理解を持てるようにし、誤解や手戻りを大幅に削減します。これは、工期短縮にも直結し、結果的にはコスト削減にもつながります。

コスト削減と顧客満足度の向上

エラーの削減は、予期せぬ追加コストを防ぎます。これは、お客様の満足度向上にも貢献します。BIMを使用することで、クライアントは建物の完成形を事前に「見る」ことができ、期待と現実のギャップが小さくなります。この「予測可能性」はクライアントの安心感を高め、信頼関係を強化する重要な要素です。

初期投資の必要性と学習曲線

BIMの導入には初期投資が必要です。ソフトウェアの購入、ハードウェアのアップグレード、そしてスタッフの研修には、それなりのコストと時間がかかります。特に研修は重要で、新しいシステムを最大限に活用するためには、従業員全員が新しいスキルと知識を身につける必要があります。

さらに、すべてのプロジェクトステークホルダーがBIMに適応するまでには時間がかかる場合があります。古い方法やツールからの移行は、初期の生産性の低下を招くかもしれません。

しかし、これらの投資や労力は、長期的な効率性とコスト削減、顧客満足度の向上を通じて、最終的には大きなリターンをもたらします。BIM導入の決断は、短期的な困難を乗り越え、長期的なビジョンに焦点を合わせることが重要です。

設計業務の外部化のおすすめ

BIM 外注

BIMを住宅設計に活用する多くのメリットを既にご紹介していますが、導入には確かにコストや人材育成といったハードルが伴います。

ここで提案したいのが、BIMによる住宅設計業務の外部化です。特に小規模な事業者の場合、自社でのソフトウェア導入やスキルアップには限界があるのが現実です。大規模企業との直接的な競争は困難かもしれませんが、それを補う方法として外部の専門家やサービスを利用することが挙げられます。

業務の外部化は、最先端の技術を取り入れつつも、固定費の増加を抑え、より柔軟な事業運営を可能にします。これにより、企業は市場での競争力を維持し、生産性を向上させることができます。

自社で全てを賄うことが理想的かもしれませんが、資源の有効活用と成長戦略の観点から、外部化は一つの有効な選択肢と言えるでしょう。

住宅業界におけるBIMの未来

国土交通省-建築BIMの将来像と工程表
引用元:国土交通省(建築BIMの将来像と工程表)

国土交通省は、建築・建設業界全体にわたってBIMの推進を積極的に進めており、2025年度からはBIM確認申請の試行が開始される予定です。この動きは、BIMの一層の活用を後押しし、デジタル技術の更なる展開を促すものと期待されています。

実際、国土交通省は「建築BIMの将来像と工程表」を基に、建築BIM推進会議を通じて、その活用方法の検討を重ねてきました。このBIM確認申請の試行により、業界全体におけるデジタル活用の新たなモデルが示され、その普及が促進されることが期待されます。

参照:令和3年度 BIMを活用した建築生産・維持管理プロセス円滑化モデル事業 成果報告会

今後のBIMの展開では、住宅設計に留まらず、スマートホームテクノロジーとの更なる統合が進むことが予測されます。これにより、エネルギー効率やセキュリティ、利便性の向上が図られ、設計段階から各種家電製品やセキュリティシステムとの連携が一般的なものとなるでしょう。

さらに、BIMの導入は、顧客の具体的なニーズに柔軟に応えるカスタマイズを容易にします。特にバーチャルリアリティ(VR)との連携を深めることで、顧客自身が完成前の住宅を3Dで体感し、細部にわたるカスタマイズを実現できる時代が到来します。

住宅業界の未来は、効率性、持続可能性、そして顧客中心のアプローチへとシフトしていくことが確実視されています。BIMはその核心技術として位置付けられ、その無限のポテンシャルをフルに活かすことが、業界の継続的な成長に直結していくのです。

まとめ

私たちMakeHouseは、BIM技術を駆使した高品質な設計代行サービスを提供しています。これには、革新的な住宅商品の開発も含まれ、特に工務店様向けのオリジナル商品開発では、その価値を実感いただけるものと自負しております。

私たちのサービスは、BIMを活用した設計を基盤としており、これまでのお取引先からは高い評価をいただいています。MakeHouseとのパートナーシップを通じ、お客様自身でソフトウェアの導入やスキルアップに時間とコストを割くことなく、即戦力としての利益と効率性の向上を実現できます。

もしご興味をお持ちでしたら、どうぞお気軽にご相談ください。私たちMakeHouseは、お客様のビジネスが直面する課題を解決し、持続可能な成長と業界内での強固な地位の確立をサポートいたします。

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