三菱UFJ銀行は2026年9月18日に短期プライムレートを年2.375%から2.625%へ引き上げると発表し、適用日は11月2日、住宅ローン変動金利の基準の見直しは12月1日です。一方、全期間固定のフラット35は10月に3.83%と2018年以降で最も高い水準をつけた後、11月は3.81%と小幅に下がりました(住宅金融支援機構)。本記事では、Make Houseが10月の工務店面談で見た「資金計画を相談カウンター任せにしている工務店」の実態をもとに、金利上昇を正確に、しかし不安をあおらずに伝える5つの台本をまとめます。
変動金利は「12月1日の新規」から上がり、既存のお客様は「2027年7月の返済分」から変わります。11月中に、契約済み・検討中・OBの3層へ、工務店から先に説明してください。
この記事の結論(30秒で読む)
- 短プラ2.625%は11月2日から。変動の基準金利は12月1日の新規実行分から見直し。既存の多くは2027年4月の基準日を経て7月返済分から。
- 3,000万円・35年なら、変動+0.25ポイントで月々+3,659円。フラット35は11月に−0.02ポイントで月々−356円。固定と変動の差は縮まる月。
- 台本は5つ:契約済み/検討中/固定か変動か/「待てば下がる?」/OB。すべて日付と月々の金額で話す。
【無料】
『「持ち帰り検討」をなくす商談術』

こんなお悩みありませんか?
・その場で施主の不安や疑問を解消できない
・「持ち帰って検討します」で終わってしまう
・次回アポを取れずに連絡が途絶える
・施主が「他社も見てから決める」と言って帰ってしまう
・商談の途中で施主の温度感が下がってしまう
\今すぐ動く工務店が生き残る/
11月2日の短プラ引き上げで、何がいつ変わるのか

変わるのは「短プラ→変動基準→適用金利」の順で、工務店が押さえる日付は4つです。
| 日付 | 何が起きるか | 誰に影響するか | 出典 |
|---|---|---|---|
| 2026年9月18日 | 三菱UFJ銀行が短プラ引き上げを発表(2.375%→2.625%) | — | 三菱UFJ銀行 |
| 2026年11月2日 | 新しい短プラを適用 | 事業者向け融資・住宅ローンの基準 | 同上 |
| 2026年12月1日 | 住宅ローン変動金利の基準金利を見直し | 12月以降に実行する新規のお客様 | 同上 |
| 2027年4月1日 | 既存の変動金利の基準日(年2回の見直し) | 借入中のお客様 | 各行の約款(銀行により異なる) |
| 2027年7月返済分 | 見直し後の金利で返済額を計算 | 借入中のお客様 | 同上 |
10月時点の変動金利の平均は、メガバンク1.332%、地方銀行1.505%、ネット銀行1.598%(モゲチェック 10/2)で、12月はここに0.25ポイント前後が乗る前提で説明します。
日銀は10月に据え置いた。12月に動くのか

日銀は10月30日の会合で政策金利を1.25%に据え置きました(賛成8・反対1)。先物市場が織り込む12月の利上げの確率は、会合後も約8割です。 政策金利は9月18日に1.25%へ引き上げられたばかりで、第一生命経済研究所は12月に1.5%へ上げ、2027年6月に2.0%まで進むという見通しを出しています。
変動とフラット35で、月々はいくら違うのか

同じ条件で並べると、変動は12月に上がり、フラット35は11月に小幅に下がりました。差は縮まりますが、逆転はしません。
| 金利タイプ | 金利 | 月々返済(3,000万円・35年・元利均等) | 前月比 |
|---|---|---|---|
| 変動(メガバンク平均・10月) | 1.332% | 89,407円 | — |
| 変動(12月に+0.25ptと仮定) | 1.582% | 93,065円 | +3,659円 |
| 変動(地方銀行平均・10月) | 1.505% | 91,929円 | — |
| フラット35(10月・最頻値) | 3.83% | 129,791円 | 9月比+0.37pt |
| フラット35(11月・最頻値) | 3.81% | 129,435円 | −356円 |
いずれもMake Houseの試算です。変動とフラット35の差は月々約3万6,000円で、お客様が「固定にすべきか」と迷う水準ではありません。説明の軸は「変動のまま、上昇に耐える返済額にしておく」です。
施主は何を不安に思っているのか

返済への不安は95.1%。しかし「上がったら家を買えない」ではなく、「いくらまでなら大丈夫か」を知りたがっています。
- LIFULL HOME’Sの調査(6月、881人)では、利上げ後に住まい探しを「やや慎重に」が57.4%、返済に不安が95.1%、「1%上がったら慎重になる」が58.9%。
- モゲチェックの1,000人調査(2026年3月)では、直近の借入者の69%が「変動は2%以上になる」と覚悟済み。情報源はSNS51%、比較サービス45%、不動産会社37%、銀行34%、AI(ChatGPTなど)26%。
- 10月の工務店面談では、集客を相談カウンターに頼り、資金計画の説明もカウンター任せになっている工務店(静岡・年間15棟)がありました。説明を他人に任せると、金利の話はお客様の不安のまま工務店に戻ってきます。
【無料】
『「持ち帰り検討」をなくす商談術』

こんなお悩みありませんか?
・その場で施主の不安や疑問を解消できない
・「持ち帰って検討します」で終わってしまう
・次回アポを取れずに連絡が途絶える
・施主が「他社も見てから決める」と言って帰ってしまう
・商談の途中で施主の温度感が下がってしまう
\今すぐ動く工務店が生き残る/
営業トーク台本5つ(3層×状況別)

台本1:契約済み・未実行のお客様(11月中に連絡)
「ご契約時の試算は10月の金利です。12月1日以降の実行分から変動の基準が見直されますので、実行日を確認し、見直し後の金額で返済表を作り直しました。」 金利は申込時ではなく実行時に決まります。実行日が12月以降なら、見直し後の返済額を先に提示し、「上がる前提の返済表」を渡して不安を消します。
台本2:検討中のお客様(資金計画の初回)
「変動は12月に0.25%ほど上がる見込みで、月々では約3,700円です。この金額を最初から返済額に入れて、さらに1%上がっても払える予算で建物を決めましょう。」 直近に借りた方の69%は、すでに2%以上を覚悟しています。上がらない前提の試算は、かえって信用を落とします。
台本3:「固定にすべきですか」と聞かれたら
「フラット35は11月に3.81%と小幅に下がりましたが、変動との差は月々約3万6,000円です。固定は安心料、変動は上昇に備えた貯蓄で守る、という選び方になります。」 どちらが得かは言いません。差額を貯蓄に回す「自分で固定にする」案を提示し、判断材料を渡します。
台本4:「待てば下がりますか」と聞かれたら
「市場は12月の利上げを約8割で見ています。来年6月には2.0%という見通しもあります。待つほど金利は上がり、12月1日からは水回り設備の値上げも始まります。」 金利と建材の両方に日付があることを示し、「待つ」の代償を金額で見せます。
台本5:OBのお客様(2027年7月から返済額が変わる)
「お借入中の変動金利は、来年4月の見直しを経て7月のご返済分から変わる見込みです。返済額の上限ルール(5年ルール・125%ルール)の有無を一緒に確認しませんか。」 引き渡し後のお客様に、工務店から先に連絡する理由になります。この接点が紹介の起点になることは、今週の記事4で扱います。




よくある質問
短プラが上がると、必ず変動金利も上がりますか?
多くの銀行は短プラに連動して基準金利を見直しますが、優遇幅の変更で実質金利を据え置く銀行もあります。お客様の借入先ごとに、12月1日前後の公表値で確認してください。
既存のお客様は12月から返済額が上がるのですか?
いいえ。多くの銀行は年2回の基準日(4月・10月)で見直し、反映は3か月後の返済分です。11月2日の引き上げは2027年4月の基準日を経て、7月返済分から反映される見込みです。
5年ルール・125%ルールとは何ですか?
変動金利でも返済額を5年間据え置き、見直し時の増加を125%までに抑える仕組みです。適用の有無は銀行と商品で異なり、未払い利息が後に残る可能性もあるため、返済表で確認します。
金利の話は営業がしてよいのですか?
公表されている数値と日付の説明は問題ありません。個別の借入の助言はファイナンシャルプランナーや銀行に委ね、工務店は「上がる前提の返済表」を用意する役割に徹します。
まとめ
- 短プラ2.625%は11月2日、変動基準の見直しは12月1日(新規)、既存は2027年7月返済分から。日付で話す。
- 変動+0.25ptは月々+3,659円、フラット35の11月は−356円。同条件の表で示し、断定しない。
- 契約済み・検討中・OBの3層に、11月中に工務店から先に連絡する。OBへの連絡は紹介の起点になる。
会員工務店向けに、金利上昇局面の資金計画トークと面談の進め方を手順化しています。貴社の進行案件を「実行日」「金利タイプ」「反映時期」で仕分ける整理表を、15分の面談でお出しします。
出典
- 三菱UFJ銀行 短期プライムレートの改定について(2026年9月18日・11月2日適用)
- 住宅金融支援機構 フラット35 金利情報(2026年10月 最頻値3.83%)
- モゲチェック 2026年10月の住宅ローン変動金利・短プラ引き上げ・反映時期(10/2)
- LIFULL HOME'S 日銀利上げ直後の住まい探し意識調査(6/24)
- モゲチェック 住宅ローン利用者1,000人調査(10/23更新)
- 三菱UFJ銀行 住宅ローン変動金利の基準金利の見直しについて(12/1)
- 住宅金融支援機構 【フラット35】2026年11月の最頻金利(3.81%)
- 外為どっとコム 日銀10月会合の解説(12月利上げの織り込み約8割)(10/30)
- 第一生命経済研究所 日銀金融政策決定会合(2026年10月)
【無料】
『「持ち帰り検討」をなくす商談術』

こんなお悩みありませんか?
・その場で施主の不安や疑問を解消できない
・「持ち帰って検討します」で終わってしまう
・次回アポを取れずに連絡が途絶える
・施主が「他社も見てから決める」と言って帰ってしまう
・商談の途中で施主の温度感が下がってしまう
\今すぐ動く工務店が生き残る/

