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今後需要が高まる可能性があるIoT住宅を徹底解説!顧客への訴求力を高めて差別化を図りませんか?

更新日:2024年9月25日(水)

家電や自動車など、IoT技術が身近となった今、住宅分野にもIoTの導入が始まっています。

IoT技術の進歩により、今後ますます住宅分野のIoT化が進むと考えられ、需要が高まるでしょう。

本コラムでは、近年注目を集めているIoT住宅について解説します。

IoT住宅とスマート住宅の違いやメリット・デメリット、IoT住宅の課題についてもあわせて解説しますので、IoT住宅についての知識を付けたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

IoT住宅とは

IoT住宅とは

IoTとは「Internet of Things」の略で、直訳すれば「モノのインターネット」という意味になります。

さまざまなモノが、インターネットによってつながっている状態であり、現在、家電がインターネットにつながるようになっているのも「IoT」です。

IoT住宅とは、このようなIoT技術やIoT機器を取り入れた住宅を指します。

例えば、離れた部屋の電気を音声で点けたり、玄関ドアを開けると子供の帰宅を画像付きでスマホに送信したり、冷蔵庫内の在庫をもとにレシピを提案してくれるなどがIoTによって実現しています。

これらはIoT技術によって、電化製品や玄関、浴室などの生活に関係するすべてのモノがインターネットにつながることで可能になりました。

IoT技術の住宅への導入で、生活がより快適になり、より便利になり、より安心を得られることが予想されます。

日本において、IoT住宅はまだ普及が進んでいるとは言えませんが、需要の高まりが期待されています。

今後、IoT住宅の普及により、暮らしに革命的な変化が生まれ、IoT住宅が一般的なものになるかもしれません。

スマート住宅との違い

スマート住宅との違い

IoT住宅と似たような言葉に「スマート住宅」があります。IoT住宅と聞くと、スマート住宅を想像する方もいるかもしれません。

ほとんど同じように受け止められている、IoT住宅とスマート住宅。この2つには明確な違いがあるのでしょうか。

スマート住宅(スマートハウス)は、2010年代から普及しはじめた、「創エネ」、「蓄エネ」、「省エネ」で運用され、見える化されたエネルギーを効率よく利用する省エネ住宅を指していました。

スマート住宅は、HEMS(home energy management system)というシステムを利用し、エネルギーを管理し、無駄なエネルギー消費を抑えることで、結果的に光熱費削減にも寄与します。

自宅でエネルギーを創り出し、エネルギーを貯蓄し、効率的に使用することが可能なスマート住宅はCO2削減面でも評価されています。

近年では、新築住宅を中心にIoT技術を取り入れたスマートハウスが建てられるようになり、両方とも同じ意味で使われる場合が増えました。

このように、IoT技術とスマートハウスの特徴が掛け合わされた住宅は、環境に配慮した省エネ性と、生活をより豊かにする利便性を追求した、次世代型の住宅と言えるでしょう。

IoT住宅のメリット・デメリット

IoT住宅のメリット・デメリット

IoT住宅は、生活を快適に、便利に、安全なものにすることができると予想されています。

これだけを聞いていると、IoT住宅にはメリットしかないように思われるかもしれません。

ここでは、IoT住宅のメリットと、考えられ得るデメリットについても解説します。

メリット

IoT住宅のメリットといえば、これまでにない快適な暮らしが実現できるということでしょう。

例えば、スマートキーやスマートロックは、スマホやカードをかざすだけだったり、アプリで操作することで家の玄関の開閉が可能になります。

スマホで施錠確認もできるため、ドアの閉め忘れを回避でき、セキュリティ面の安心・安全が確保されるでしょう。

また、近年急速に普及が進んでいるスマート家電の遠隔操作が行えることもIoT住宅のメリットです。

外出中でもエアコンやコンロのスイッチ操作が簡単にできるため、外出先でのちょっとした心配が解消できるかもしれません。

さらに、IoT住宅ではAIを搭載した家電が、自動認識や自動制御を行ってくれます。

例えば、AIを搭載した冷蔵庫は、利用者の行動パターンや好き嫌いを学習しますし、賞味期限の近い食材をアプリで通知してくれるなど、環境に配慮した生活の実現も可能です。

IoT住宅は、台風などの自然災害時にも力を発揮します。太陽光パネルなどで創出したエネルギーを蓄電池に蓄えることで停電に備える、自動でシャッターが閉まり災害に備えるなど、災害時に安全を確保することができます。

デメリット

IoT住宅にも、当然のことではありますがデメリットが存在します。

まず、利用環境の整備が必須であるという点です。IoT住宅では、Wi-Fi環境が整っていないと利用に支障をきたします。

IoT住宅ではすべてのIoT機器が通信を使う必要があります。そのため、ネットワークの強さや範囲、特にセキュリティについて、しっかりと考慮して環境を整えなくてはいけません。

Wi-Fi環境の整備について、セキュリティ面を特に考慮してもらいたいのは、外部からの不正アクセスが考えられるためです。

IoT住宅は、インターネット環境につながっているため外部から不正にアクセスされ、防犯カメラを乗っ取られたり、現在地や生活スタイルなどの個人情報を抜き取られる危険性もありあます。

IoT住宅は、まだ導入事例が少ないのもデメリットです。どのような活用方法があるのか、より快適な暮らしができるのかはこれから検討されていくでしょう。

IoT住宅の課題

IoT住宅の課題

IoT住宅の課題としては、デメリットの面でも述べさせていただきましたが、セキュリティ面の強化が真っ先にあげられるでしょう。

繰り返しになってしまいますが、あらゆる機器がインターネットを介してつながっているため、サイバー攻撃などを受けた場合、まったく機能しなくなる恐れがあります。

機能しないだけであれば、まだ良いかもしれません。一番の脅威は、乗っ取りや個人情報の抜き取りです。

これら外部からの攻撃をいかにして防ぐかが、IoT住宅の課題の一つと言えるでしょう。

また、IoT技術の進化の速さも課題と言えるかもしれません。

技術の進化は良いことですが、進化が速すぎるとバージョンアップが繰り返されることで、何年も使用しないうちにサポートの対象外になってしまう可能性もあります。

IoT技術は、目まぐるしいスピードで進化しているため、どこまで保証できるのかもこれからの課題と言えるのではないでしょうか。

次世代住宅プロジェクト2023が始動

次世代住宅プロジェクト2023が始動

次世代住宅プロジェクト2023は、国土交通省の補助事業でIoT技術等を活用した住宅を支援するものです。

2016年から始まったこのプロジェクトは、2022年まで「先導的なIoT住宅の実用化に向けた課題・効果の検証を行う取り組み」に対して補助を行っていました。

しかし、2023年度からは「実用段階に至っているIoT住宅について、市場への供給に向けた課題・効果の検証を、実際に供給される住宅について行う取り組み」にまで幅を広げて、補助対象となっています。

次世代住宅プロジェクト2023においては、IoT住宅の幅や裾野を広げていくことも大切だという認識のもとに、IoT住宅の戸数を増やし、課題や効果の検証に役立てることを意図しているようです。

最長で3年間かつ100戸までの取り組みに対して補助を行うとしており、国も本格的にIoT住宅の普及に取り組もうとしていることがうかがえます。

まとめ

まとめ

IoT住宅は、まだ普及が進んでいるとは言えません。

しかし、今年度から国を挙げて本格的にIoT住宅の普及に取り組もうとしている状況が醸成されています。

今後、より快適に、より便利に、より安心に暮らせるIoT住宅は注目を集め、需要が伸びる可能性が大きいと言えます。

いち早くIoT住宅の導入に力を入れておくことで、今後予想される需要増に備えることができ、他社との差別化が図れるでしょう。

エコ住宅から、もう一歩先へ踏み出し、省エネ性能だけでなく、快適、便利、安心を兼ね備えたIoT住宅の導入を考えてみてはいかがでしょうか。

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