Make House株式会社ロゴ

SHARE:

【2022年最新版】工務店が取るべきウッドショック対策とは?

更新日:2024年9月25日(水)

コロナ禍によって2021年ごろから起こりはじめたウッドショック。今工務店が取るべきウッドショックの対策にはどのようなものがあるのでしょうか。この記事では、そもそもウッドショックについて改めて理解し、それによって起こる様々なリスクには対してどのような対策をとるべきかについてご紹介いたします。

 

ウッドショックとは?

ウッドショックとは、一言で表すと木材が高騰する現象のことです。ウッドショックが引き起こされた原因は様々ありますが、過去にもウッドショックは何度か起きています。現在のウッドショックの大きな原因は周知の通り新型コロナウイルスになりますが、そこから波及して様々な要因が絡み合っています。そこでウッドショックによってどのような影響がでているか、以下にご紹介します。

 

住宅業界全体が打撃を受けている

ウッドショックは木材の価格が高騰することですから、その木材を大量に使う住宅業界は特に影響を受けまています。その結果、資材が手に入らずに住宅着工の遅れや住宅価格の上昇、工期の遅れや中断が発生しました。

日本は林業が盛んで国土の70%以上が山や森林と言われています。森林が豊富な日本が、海外で起きたウッドショックの影響は少ないと思われるかもしれませんが、日本の木材自給率は37%と決して高いとは言えず、ほとんどが輸入材に頼っているのが現状です。多くの木材はアメリカやカナダなどの海外の輸入に頼っており、今から国内生産を増やそうとしても急には難しいのです。

さらに、新型コロナウイルスにより人々がオンラインで買い物をすることが多くなったことから、輸出入に必要なコンテナが足りなくなっているという弊害もあります。これらの問題が解消されなければ、ウッドショックによる影響は続くものと思われます。

 

過去にも2度のウッドショックがあった

実は、ウッドショックは今回が初めてのことではありません。1990年代の始めには、第一次ウッドショックがありました。そのときの原因は、天然林の保護活動が世界的に活発になったことです。今ほど省エネや地球環境を守ることに対しての意識がなかった中、森林を守ろうとする活動が広まったのです。

そして2006年には、第二次ウッドショックが起きました。このときはインドネシアで伐採制限が出たことが原因でした。主にべニア板に影響が出た出来事として知られています。

そして今回のウッドショックは、新型コロナウイルスの影響が大きく出たものとなります。木材そのものはあるものの、伐採する人手がロックダウンなどで限られてしまったり、おうち時間を楽しむために家を買う人々がアメリカで増えたことなどがウッドショックにつながりました。

 

国内の木材でまかなえない

海外の木材に頼らず、これからは日本国内で育てている木材を増やせばいいのではと考える人もいるでしょう。しかし、ウッドショックはそう簡単な問題ではありません。

解決すべき問題のひとつは、林業に携わる就労人口の確保です。森林資源は豊富なはずの日本ですが、林業においては次の担い手が少なく、業界の課題になっています。次の世代に向けて丁寧に木を育てていても、それを仕事として引き継いでくれる人が少ないのが問題なのです。

また、仮に国内の木材を使うように努力をしたとしても、すぐに市場に出回る可能性や価格が下がる可能性は低いでしょう。そうなるとまた輸入木材の方が買われてしまうので、簡単に国内の木材生産量を大幅アップさせづらいのも事実です。

 

ウッドショックによる様々なリスク

ウッドショックによって起きる様々なリスクには何があるのでしょうか。工務店経営に直結するリスクになる可能性があるので、以下の3つのリスクについて解説していきます。

 

住宅価格が下がらない可能性がある

現在木材がなかなか手に入らない状況にあるため、木造住宅を建てることにダイレクトに影響が出ています。価格が高騰している木材を使って家を建てることになるため、住宅の価格そのものが上がってしまいます。そしてこの状態は、しばらく続くかもしれないと予測されています。すでにハウスメーカーでは、1棟あたり100万円ほどの値上げをするところが増えており、この先も当分下がる可能性は低いという見通しです。

大手のハウスメーカーなど、受注残があるところでも影響は少なくないですが、地域密着型で展開している小さな工務店などでは、契約後に着工ができずに資金繰りが悪くなりそのまま倒産してしまうケースもあります。住宅業界で働く方にとっては大打撃であり、注文住宅を作ろうとしている方にとっても長期間の待機が必要となるケースが発生します。

新型コロナウイルスが流行りはじめてから、マスクの値段が高騰しましたが、一度高騰したものの値段が下がるまでにはかなりの時間が必要です。よって、ウッドショックによって高騰した木材が安くなるのもまだまだ先となりそうです。

 

見通しの立ちにくい建材仕入れや木材供給の仕組みの中で事業を継続していくよりも、構造設計からコストダウンを考えていくことで、解決の一筋が見えてくるかもしれません。

構造からコストダウンを考える=プレカットコストが下がることになり、最終的には住宅の販売価格を変えずに粗利を確保、または上げることが可能です。

詳しくは、下記の資料を無料ダウンロードして、御社の粗利確保にお役立てください。

工務店の集客・設計・粗利を向上させるホワイトペーパー

 

マイホームの建築タイミングが不透明

これからマイホームを作ろうと検討しているお客様にとって、ウッドショックによってどのタイミングで家づくりを始めたらいいかのかわからない事態になっています。ウッドショックが終息するのがいつか定かではないからです。

ウッドショックの原因は複数あり、それぞれが絡み合っていることから解決は難しいです。また、ウッドショックの影響は長期化すると言われており、仮に木材の供給が安定してきても、しばらくは高値のままであることが予想されています。

もし、これから先木材価格がずっと高いままであれば、今すぐにでもマイホーム作りを強行した方が良いという意見もあります。しかし、長い間待てるのであれば、ウッドショックの影響が和らぐまで何年も待った方が良いという意見もあります。どちらが正解とも言えないので、住宅を建てるお客様にとっては悩ましい事態です。

 

工務店にとって、お客様の要望である「今建てたいという」最適なタイミングを外的要因で変わらないようにするために、しっかりと信頼構築を行なっておくことに他なりません。

今すぐにでも建てたいお客様、どうしようか迷っているお客様に対し、営業マンがお客様の最適なタイミングで後押しすることが必要です。

詳しくは、下記の資料を無料ダウンロードして、御社の営業スキル向上にお役立てください。

必勝パターンで1ヶ月以内に決定する!

 

住宅業界への就職希望者が減る

住宅業界がウッドショックの影響を受けていることにより、住宅業界への就職希望者が減ることもリスクのひとつです。今のご時世、バブル期のような好景気が起こる可能性が少ないため、これから就職する若者のスタンスは安定志向になっています。そのため公務員の就職希望者は年々増えており、不景気な業界への希望者は下がり続けています。転職先としても、リスクがある住宅業界を選ぶ人は少なくなっています。

衣食住は人間が生きる上で必要なものであり、本来住宅業界は安泰なはずです。しかし、ウッドショックといった予想外のことも起こりうるので、今の時期はどの企業も人材確保に必死になっています。

参考:日本建築材料協会|ウッドショックで木材業界はどうなるか

 

工務店が取るべき対策とは?

ウッドショックで苦しむ工務店が、今から取るべき対策には何があるでしょうか。具体的に対策を打ち出さないとさらに厳しい状況に陥ってしまうので、以下の3つの対策を検討してみてください。

 

お施主様と合意書を作成する

ウッドショックのことを知らずにマイホームの購入を検討している方も多くいます。ということは、これから家を建てる方に向けてはきちんとしたウッドショックによる影響を説明しなければなりません。工期が遅れたり、木材の種類を途中で変更せざるを得ない事態になるかもしれないこともあるでしょう。こういった説明をした後は、お施主様と合意書を作成しておくと安心です。

ウッドショックの影響により、どんな不具合が出てくるのかをきちんと説明し、承諾してもらえば合意書が作れます。合意がなくても家は建てられますが、予期せぬ事態が起きたときにクレームを受けるのは工務店です。また、工務店側で費用負担が増えかねないので、会社運営のことも考えて合意書作りは重要です。

 

日本政策金融公庫に相談する

木材価格の高騰により、資金繰りに苦労しているのであれば日本政策金融公庫に相談する方法もあります。国土交通省は、資金繰りに苦労している工務店などに対応するよう通知をしていますし、日本金融公庫はその工務店の相談窓口となってくれます。

相談可能な工務店は幅広く、今まで日本政策金融公庫から借り入れをしたことがない工務店も相談できます。また、建築業許可が必要ない事業規模の工務店も相談可能です。どうしたらいいかひとりで悩むよりは、プロの意見を聞いてアドバイスをもらった方が有益でしょう。

各地域の支店が相談窓口となっていますので、最悪の事態に備えて今から相談しておくのも良いかもしれません。

参考:日本政策金融公庫|店舗案内

 

質を保つために値上げする

ハウスメーカーや工務店にとって、家の値上げをするのは苦肉の策でしょう。できれば施主様に納得していただくためにできるだけ安い価格を提供したいのではないでしょうか。しかし、倒産してしまえば元も子もありません。従業員全員の家庭を支えていることを思うと、上は生半可な判断は出せません。

先ほど、1棟につき100万円ほどの値上げが必要になるかもしれないというハウスメーカーの意見をご紹介しました。値上げ理由を説明し、納得してくれる施主様の夢のマイホームを作ることに尽力するのもウッドショックを乗り切る対策となります。

参考:国土交通省|大臣会見

 

まとめ

ウッドショックにより、特に小さい工務店は大きな打撃を受け続けることになります。木材価格がしばらく高いままであれば、値上げも辞さないでしょう。後でトラブルにならないよう、施主様と合意書を作ったり、日本政策金融公庫に相談して適切なアドバイスをもらったり、思い切って値上げをするなど対策をし、乗り切るまで踏ん張りましょう。

Make Houseのご提供サービス

すべて
住宅商品
集客サポート
営業支援
設計サービス