構造計算について調べていると、許容応力度計算と壁量計算という言葉をよく見かけるでしょう。
しかし、両者の特徴や違いがよくわからない人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、許容応力度計算と壁量計算の特徴、両者の違いについて詳しく解説します。
この記事でわかること
当社Make Houseは、工務店に特化した設計のサポートを提供しています。
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目次
許容応力度計算は建物の強度を綿密に計算できるのが大きな魅力で、設計には欠かせません。
上記の項目で解説するため、ぜひ参考にしてください。
許容応力度計算の流れは、大きく3つのステップに分かれています。
最初に、建物そのものの重さを算出してください。
具体的には以下のような荷重を想定します。
次に、軸力、曲げモーメント、せん断力の3つを活用し、応力度を算出します。
最後に、それぞれの部材がどの程度の応力を許容できるのか示す「許容応力度」を算出すれば計算完了です。
応力度と許容応力度を比べて、後者の方が大きい値であれば、安全性は高いといえるでしょう。
許容応力度のメリットは、次のとおりです。
許容応力度計算は建物の強度を細かくかつ正確に計算できるため、住宅の安全性、耐震性を証明できます。
さらに、計算の緻密さから安全性の高い建築を行っていると、工務店の信頼性も向上するでしょう。
許容応力度計算にはさまざまなメリットがあり、工務店であれば取り入れておきたいところです。
許容応力度計算のデメリットは、大きく2つです。
許容応力度計算は複雑であるため、壁量計算よりもやや費用が高い傾向にあります。
また、計算が煩雑であることから時間がかかるので注意が必要です。
仮に設計の変更があればやり直しが必要となり、さらに時間を取られるでしょう。
もしさらに「許容応力度計算への理解を深めたい」「必要性を知りたい」という場合は、以下の記事も併せてご覧ください。
木造住宅に許容応力度計算は必要なのか?これからの工務店経営で生き残るための武器
壁量計算は耐力壁の量を計算し、適切な量が配置されているのかを確認する方法です。
上記の項目で解説するので、しっかりと見ていきましょう。
壁量計算の流れは、次のとおりです。
地震力や風圧力を考慮して必要な壁量を算出します。
たとえば、地盤が弱い、風が強い地域では、必要な壁量は多くなります。
壁量を把握できたら壁倍率を用いて存在壁量を把握し、それぞれの階や方向、全てに壁量が足りているか確認しましょう。
壁量計算は、許容応力度計算よりも簡単な計算で済むのが魅力です。
計算に必要な時間も短くて済むでしょう。
具体的には、小規模建築物、一般的な設計で使われます。
費用を抑えたい、計算に時間を使いたくない場合に使われることが多い傾向にあります。
メリットのある壁量計算ですが、一部デメリットもあります。
壁量計算では、梁の大きさや基礎の配筋などがわからず、部材の安全面まではわかりません。
さらに、適切な部材を計算できないので、使いすぎて大きな無駄が発生する可能性があります。
また、壁量計算が簡単に済むことを良いことに、安全性を軽視して設計を行う人も一部存在します。
以上のことから、壁量計算はおすすめできません。
特に、工務店は許容応力度計算を採用した方が、お客様からの信頼度も高まるでしょう。
許容応力度計算と壁量計算は、算出できる内容が異なります。
壁量計算は耐力壁の量が適切かどうかをチェックするだけですが、許容応力度計算は荷重あるいは地震などに対して建物が耐えられるかどうかを細かく確認します。
つまり、許容応力度計算は信頼度が高く、建物の安全性を考えるのであれば選択したい計算方法です。
壁量計算は簡単に算出できますが、簡易的すぎるため建物の安全性を考えるのであればおすすめできません。
また、2025年の建築基準法改正の影響も考えると、許容応力度計算を検討すべきでしょう。
壁量計算よりも、許容応力度計算は費用が高い傾向にあります。
壁量計算 | 10〜30万円程度 |
許容応力度計算 | 30〜100万円程度 |
「費用は抑えたいけど、許容応力度計算の方がいいんだよね…?」
このようにお悩みの方は、Make Houseにお任せください。
Make Houseは、業界平均よりも安い価格で許容応力度計算を行っています。
プラン名 | 料金(税抜) |
通常プラン | 18万円 |
お急ぎプラン | 28万円 |
Make Houseであれば、お急ぎプランでも一般的な費用相場よりも安くご依頼いただけます。
また、お急ぎプランを選べば最短5日で納品できるため、急いでいるときにも非常に便利です。
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許容応力度計算と壁量計算の違いに関するよくある質問は、次のとおりです。
理解を深めるために、それぞれの詳細を見ていきましょう。
結論からお伝えすると、許容応力度計算は構造計算の一種です。
ほかにも、構造計算には保有水平耐力計算や限界耐力計算などがあります。
どの計算を使うのかは、建築物の規模や高さにより決定されます。
許容応力度計算と構造計算の違いをより詳しく知りたい場合は、以下の記事もご参照ください。
許容応力度計算と構造計算の違い|コストと安全性を意識した効率的な構造設計
「KIZUKURI」や「Super Build/SS7」などがおすすめです。
しかし、構造計算ソフトを使うときは以下の3点に気をつけなければいけません。
構造計算のソフトは入力する人の知識や経験で答えが左右される上、仮に計算できたとしても審査機関の質疑応答に合格する必要があります。
そのため、ソフトを使用して自分で計算を行うのは余程の知識や経験がない限り、おすすめできません。
また、ソフト自体の費用も安くないので、コストパフォーマンスが良いとはいえません。
プロに任せるのがおすすめです。
おすすめの構造計算ソフトについてよく知りたい人は、以下の記事も併せてご覧ください。
おすすめの構造計算ソフトを紹介!木造と一貫の違いや注意点も解説
許容応力度計算で壁倍率は、壁量計算なら5倍、許容応力度計算であれば7倍です。
これは、建築基準法で定められています。
ちなみに、壁の強さが2倍になれば壁の長さは半分で済みます。
仮に壁が54m必要な場合、壁量計算なら10.8mですが、7.8m程度で済む許容応力度計算の方が経済的です。
壁量計算と許容応力度計算とでは、耐震性が大きく変わります。
耐震等級3は家を建てるときに必須とされていますが、計算方法によって強度は異なるため、注意が必要です。
たとえば、Make Houseが採用する応力度計算による耐震等級3は、建築基準法の2.44倍の耐震性を誇ります。
壁量計算の耐震等級3が1.91倍であることを考えると、許容応力度計算を採用する方がいかに安心なのかわかるでしょう。
許容応力度計算と壁量計算は、計算方法や建物の安全性の担保という面で違いがあります。
壁量計算は簡単ですが、建物の安全性を詳細に確認できるとはいえません。
一方許容応力度計算は、建物の安全性を綿密に計算できます。
しかし、「費用が高い」「計算が複雑」と悩む人も少なくありません。
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