自社サイトを運営している場合、よく言われるのが「SEOを意識したサイトを作るように心がけよう」という、いわゆる「SEO対策」についてではないでしょうか。

そうは言われても、「SEO対策」とは一体なんなのか、「SEO対策」をどう行えば良いのかという悩みを持っている工務店は多いと思われます。

本コラムでは、SEO対策の基本から、工務店が行うと効果的なSEO対策について解説します。

そもそもSEO対策とは何か

SEOとは、「Search Engine Optimization」の略称で、「検索エンジン最適化」と訳されます。

SEO対策は、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで、特定のキーワードを検索した際に上位表示されるよう、さまざまな工夫を行う施策のことです。

多くの場合、調べたいことがあるとき、検索エンジンにキーワードを打ち込んで検索をおこないます。その際、検索結果の上位に表示されたページをクリックするのではないでしょうか。

過去には、検索結果で1番上に表示されたページと、上から2番目に表示されたページでは、1番上に表示されたページの方が2倍も多くクリックされる調査結果があるそうです。

つまり、自社のことをアピールしたいと考えた場合、検索エンジンの上位に結果が表示された方が、多くの人をWebサイトに呼び込むことができ、集客へとつながります。

検索をしているユーザー、すなわち、情報を求めて積極的にアクションを起こしているユーザーを、自社のWebサイトに呼び込むための施策が「SEO対策」と言えるでしょう。

工務店が自社サイトを運営している主な目的は、問い合わせや、受注を獲得することが多いと思われます。

SEO対策を行うことで、多くのユーザーを自社サイトへ流入させ、問い合わせや、受注獲得などのアクションへ誘導することが可能となるでしょう。

SEO対策のメリット

SEO対策の重要性については、理解していただけたと思います。ここからは、SEO対策を行った場合のメリットを解説します。

工務店が自社サイトのSEO対策を行った場合、以下の2つが主要なメリットとなるでしょう。

見込み客との接点が持てる

工務店が自社サイトにおいてSEO対策を行うことで得られるメリットとして、新築住宅の購入を考えている見込み客と接点が持てるという点があげられます。

以前であれば、新築住宅の購入を考えている見込み客と、工務店を含む住宅メーカーとの接点は、住宅展示場や雑誌、折込チラシなどがメインでした。

しかし、地域における差は見られるものの、現在はネットへ移行しつつあると言えるでしょう。

特に、検索をしているユーザーは、積極的に情報を取ろうと動いていることを意味しています。

そのような見込み客に目にとまり、次のアクションへつなげたいと考えるのであれば、SEO対策を行うことがおすすめです。

SEO対策を行うことで、自社サイトが上位表示されることで、見込み客との接点を持ち、自社がどのような価値を提供できるかを伝えることができるようになります。

ブランド力を向上し流入数が上がる

SEO対策によって得られるメリットは、検索結果ページで上位表示され、見込み客との接点が持てるだけでなく、ブランド力の向上がはかれるという点にもあります。

検索結果ページで上位表示されるからといって、必ずしも「いい会社」であるという保証にはなりません。

しかし、検索を行っているユーザーに対し、検索結果の上位に表示される会社は、「いい会社」という印象を与えることが可能です。

新築住宅購入を考えている見込み客の多くは、検索窓に「地域名　工務店（またはハウスメーカー）」と打ち込んでいると思われます。

その際に、自社サイトが上位に表示されることで、ユーザーに対して有力な企業としてイメージを与えることで流入数の向上まで図れるのです。

工務店における効果的なSEO施策とは

それでは、実際にどのようなSEO対策を実施すれば良いのでしょうか。

ここからは、工務店が行うのにおすすめな、効果的なSEO施策を紹介します。自社が行うのに適していると思われる施策を試してみることをおすすめします。

ローカルSEO

ローカルSEOとは、ユーザーが特定ジャンルについてのキーワードを検索した際、居住地などによって変化する、「特定の地域に絞った検索結果」で上位表示をねらうSEO施策です。

特定の地域に絞った検索結果は、スマートフォンによる検索が一般的になった現在、さまざまな場面で見られます。

例えば、お昼時には「〇〇（特定地域の名称）　ランチ」と検索しますし、体調が悪ければ「〇〇　病院」と検索するといった具合です。

工務店において、ローカルSEOを効果的に行おうと考えるのであれば、事例集を充実させることをおすすめします。

「〇〇市における施工実績」や「〇〇におけるリフォーム事例」など、自社で行った事例を数多く掲載することで、特定の地域における事例集として、良質な情報が集まることになります。

事例集は、特定の地域で行われている工事の実績を探しているユーザーにとっては、情報を一気に見ることができるため、知りたい情報を獲得し、課題解決のために役立つ優良なコンテンツとして認識され、流入数が向上するでしょう。

コンテンツSEO

コンテンツSEOとは、ユーザーの役に立つような良質なコンテンツを継続的に発信することで、GoogleやYahoo!などの自然検索から集客の増加を目指すSEO施策です。

簡単に言うとすれば、ユーザーが知りたいことや興味のあることに対し、正確に応えるコンテンツを作ることで、検索結果の上位を狙う施策です。

工務店であれば、自社の強みを織り込みながら、「悩みや疑問を解決できる」良質なコンテンツ作りを行うことをおすすめします。

例えば「工務店　〇〇（悩みや疑問）」というキーワードを選定し、上位に表示されるサイトをいくつかピックアップすることで、検索ユーザーの求めている内容を把握することができます。

そこから、自社が提供できるサービスの強みを織り込んだ、検索ユーザーの悩みなどを解決できる内容のコンテンツを作成しましょう。

ただし、注意していただきたいのは、上位表示のサイトを参考にするとはいえ、自社で提供できないサービスについて記載してしまうことです。

どんなに素晴らしい内容のコンテンツを作成できたとしても、サービスの提供ができなければ、検索ユーザーの信頼を失う結果になるでしょう。

Googleマイビジネス

Googleマイビジネス（Googleビジネスプロフィール）とは、Googleが無料で提供する検索やGoogleマップ上に店舗や企業情報を掲載するサービスです。

インターネットユーザーの約8割がGoogleマップを利用していることを考えると、ビジネスにおいて、かなり重要なサービスだと言えるでしょう。

Googleマイビジネスに登録すると、ユーザーが検索した場所やキーワードによって、Googleマップ上に自社のビジネス情報（電話番号や所在地、営業日、営業時間など）が掲載される可能性が高まります。

自社の社名で検索された場合、同名の企業が異なる地域に存在していても、検索場所によっては、自社のみ別項目として表示されることもあります。

純粋なSEO対策とは言えませんが、通常の検索以外にも、自社の情報が表示される一手段としてはかなり有効と言えるのではないでしょうか。

まとめ

自社サイトを持つ工務店は、多くなってきています。しかし、SEO対策がしっかりと行われているサイトは少ないと言えるでしょう。

また、一見するとSEO対策を行っているように見えるサイトでも、実はSEO対策の本質や目的を考えることなく、施策を行ってしまっているため、効果を得られないということも考えられます。

SEO対策は、工務店にとって大きな武器となるマーケティング手法です。SEO対策の本質を掴み、しっかりとした目的を持って施策を行うことで、自社のブランド力を向上し、サイトへの流入数を上げることで、売上アップへとつなげることが可能になるでしょう。