GX志向型住宅という言葉をよく耳にするようになりましたが、従来の長期優良住宅との違いを知っていますか?
把握していなければ、お客様に適切な説明ができません。
しっかりと説明できればお客様からの評価にもつながり、集客にプラスに働くでしょう。
この記事では、長期優良住宅とGX志向型住宅の違いについて詳しく解説します。
両者の基本的な情報や認定条件なども詳しく解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
- 長期優良住宅とGX志向型住宅の違い
- 長期優良住宅とGX志向型住宅に認定される条件
- GX志向型住宅が対象の補助金制度
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そもそも長期優良住宅とGX志向型住宅って何?

そもそも長期優良住宅およびGX志向型住宅とは何なのか、しっかりと理解できていますか?
それぞれの違いを把握するためには、長期優良住宅およびGX志向型住宅が何なのかの理解は必須です。
以下で詳しく見ていきましょう。
長期優良住宅とは
長期優良住宅は、住む人が長い間快適かつ安心して暮らせる住宅のことです。
長期優良住宅の普及の促進に関する法律にもとづいて建てられているのが特徴です。
長期優良住宅を建てると、低金利で住宅ローンを借りられたり、節税効果を得られたりするメリットがあります。
たとえば、長期優良住宅を建てる際は、金利の優遇措置が取られているフラット35Sを利用可能です。
長期優良住宅の制度は、対象に新築住宅を据えて2009年からスタートしました。
増改築したときの申請は、2016年に受付が開始しています。
GX志向型住宅とは
GX志向型住宅は、脱炭素社会の実現を目的として、省エネルギー、再生可能エネルギーを積極的に活用した新しい住宅です。
次世代型の住宅として注目を集めており、断熱性能の向上を実現したり、太陽光発電などを活用したりした仕組みであるのが特徴です。
GX志向型住宅については、以下の記事でも詳しく解説しているのでぜひチェックしてください。

長期優良住宅とGX志向型住宅に認定される条件は?

では、長期優良住宅およびGX志向型住宅として認められるためには、どのような条件をクリアすればいいのでしょうか?
それぞれの認定条件を確認します。
長期優良住宅の認定条件
長期優良住宅として認められるためには、長期使用構造等基準を満たす必要があります。
たとえば、以下のような項目がチェックされます。
- 劣化対策
- 耐震性
- 省エネルギー性
- 維持管理
- 居住環境 など
ほかにも、以下のような条件をクリアしなければなりません。
- 耐震等級1~3以上
- ・断熱等性能等級5以上
- ・一次エネルギー消費量等級6以上 など
また、認定を受けるためには、所管行政庁に申請しなければいけません。
GX志向型住宅の認定条件
GX志向型住宅であるためには、以下の条件をクリアする必要があります。
- 耐熱等性能等級:6以上
- 一次エネルギー消費量の削減率:35%以上(再エネを除く)
- 一次エネルギー消費量の削減率:100%以上(再エネを含む)
いずれの条件も水準が高く、簡単にクリアできるとは言い切れません。
とくに、一次エネルギー消費量の削減率100%以上は、非常に達成が難しく、設計および施工段階で慎重に検討しなければなりません。
GX志向型住宅の条件については、以下の記事も参考にしてください。

長期優良住宅とGX志向型住宅の違い

両者の違いは、断熱等性能等級の条件にあります。
長期優良住宅の等級が5以上であるのに対して、GX志向型住宅の等級は6以上でなければならないとされています。
また、一次エネルギー消費量についても、GX志向型住宅の方が高い水準を求められるため注意が必要です。
ただし、条件が厳しい分、GX志向型住宅の方が冷暖房あるいは給湯などにかかるエネルギーを抑えられるので、光熱費の削減につながりやすいという特徴があります。
長期優良住宅とZEH水準住宅の違い

両者は、断熱等級や一次エネルギーの消費量において同じ水準が要求されますが、ZEH住宅のみ創エネ設備の導入が必要です。
ただし、ZEH水準住宅には創エネ設備の導入は不要です。
税制の優遇措置に関しては、ZEHよりも長期優良住宅の方が有利な傾向があります。
一方で、補助金制度については長期優良住宅の方が有利です。
種類 | 補助金額 |
---|---|
長期優良住宅 | 建前住宅等の除却を実施する場合:100万円/戸 上記以外:80万円/戸 |
ZEH水準住宅 | 建前住宅等の除却を実施する場合:60万円/戸 上記以外:40万円/戸 |
以下でもZEHについて紹介しています。

GX志向型住宅とこれまでの支援策は何か違うの?

GX志向型住宅と従来の支援策との違いは、大きく3つあります。
- 最大補助金額が増えた
- 必要な工事が最低2つになった(リフォーム時)
- 任意工事の種類が2つに減少した(リフォーム時)
長期優良住宅やZEH水準住宅と同様に感じるかもしれませんが、条件は変更されているので、混同しないように気をつけてください。
また、お客様に説明する際に、これまでとの違いを詳しく話せるとより魅力を感じていただけるでしょう。
GX志向型住宅が対象の補助金制度

GX志向型住宅が補助の対象となる制度は、子育てグリーン住宅支援事業です。
GX志向型住宅だと認められた場合、新築住宅であれば最大で160万円もの補助金を受け取れます。
これは、長期優良住宅やZEH水準住宅よりも高くなっており、対象は全世帯におよびます。
ただし、申請しなければ補助を受けられないので注意が必要です。
一般的に、申請については施工会社が代理で行います。

長期優良住宅とGX志向型住宅に関するFAQ

長期優良住宅およびGX志向型住宅に関するFAQを紹介します。
- GX志向型住宅が対象の補助金制度はいつから始まりますか?
- 長期優良住宅とGX志向型住宅は併用できますか?
- 子育てグリーン住宅支援事業の対象外になることはありますか?
- GX志向住宅を建てるデメリットはありますか?
より理解を深めるために、それぞれの回答に目を通しておきましょう。
GX志向型住宅が対象の補助金制度はいつから始まりますか?
子育てグリーン住宅支援事業の受付は、2025年4月14日から2025年12月31日までです。
ただし、申請数が多くなると期限内でも早めに受付を終了してしまうケースがあるので、補助金制度の利用を検討しているなら速やかに行動した方がよいでしょう。
受付が締め切られれば、当然ですが、補助金は受け取れません。
長期優良住宅とGX志向型住宅は併用できますか?
長期優良住宅およびGX志向型住宅は、併用できません。
ただし、蓄電池を設置するときの補助事業で用意されている補助金は併用できるケースがあります。
詳しくは施工業者などに確認しましょう。
子育てグリーン住宅支援事業の対象外になることはありますか?
子育てグリーン住宅支援事業の対象外になることはあります。
以下の場合は、対象外になるため注意してください。
- 土砂災害特別警戒区域に住宅が建っている
- 災害危険区域(急傾斜地崩壊危険区域又は地すべり防止区域と重複する区域に限る)に住宅が建っている など
補助金を絶対に使えると思い込んでいると、対象外だったときに負担する費用が大きくなってしまいます。
補助金の申請を検討しているなら、対象外にならないかどうかを事前に確認しておいてください。
GX志向型住宅を建てるデメリットはありますか?
GX志向型住宅は、初期費用が高くなるというデメリットがあります。
優れた断熱材や設備を導入するため、仮に補助金を利用できたとしても初期費用は高めになってしまいます。
また、太陽光パネルの設置がほぼ必須という点も人によってはデメリットになるかもしれません。
詳しくは以下の記事で解説しているので、併せてご覧ください。

まとめ|長期優良住宅・GX志向型住宅のことならMake Houseにご相談を
長期優良住宅およびGX志向型住宅には、認められるための条件以外にも最大補助金額などに違いがあります。
曖昧に記憶しているとお客様に適切な説明ができず、信頼を失うどころか「聞いていない」とトラブルに発展する可能性もあります。
本記事で両者の違いについて理解し、丁寧に説明できるようにしておきましょう。
Make Houseは、工務店向けのサポート事業を展開しています。
「集客に困っている」「これはどうするべき?」などお困りごとがあれば、お気軽にお問い合わせください。
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